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これぞ王国主将!ネイマール 日本に力の差見せつけた圧巻4発

[ 2014年10月15日 05:30 ]

<日本・ブラジル>後半36分、4点目のゴールを決めたネイマールは両手を広げて歓喜(AP)

国際親善試合 ブラジル4―0日本

(10月14日 シンガポール)
 日本代表にワールドクラスをまざまざと見せつけた。シンガポールで日本代表との国際親善試合に臨んだブラジル代表は、フル出場した主将のFWネイマール(22=バルセロナ)が全4得点を決め、4―0で圧勝した。負傷離脱した自国開催のW杯で失意を味わった大黒柱が代表で自身3度目となるハットトリックを達成。代表通算得点を同国歴代5位となる「40」に積み上げた。

 役者が違った。王国の至宝、ネイマールが全4得点でアギーレジャパンを沈めた。12年9月10日の中国戦、3月5日の南アフリカ戦に続き自身3度目のハットトリック。代表通算40得点に到達し元鹿島のベベットを超えてセレソン歴代5位に躍り出た。「鳥肌が立った。特別な夜だったし、特別な試合だったよ。4ゴールも決められたのは初めて」。テクニックあふれる自らのプレーに酔いしれ、試合後は本田に歩み寄って健闘を称え合う余裕を見せた。

 まさにネイマール劇場と化した。0―0の前半18分、中央に位置を取っていたネイマールが酒井高のマークを外して、右サイドへ猛ダッシュ。ジエゴ・タルデリのスルーパスを足元に収めると、右足2タッチで川島をかわし、無人のゴールに先制弾を押し込んだ。

 衝撃は続く。後半3分にはコウチーニョからのスルーパスを受け右足でゴール右隅を射抜いて2点目。後半32分には川島がはじいたボールを左足で落ち着いて決めた。後半36分にはカカーの左クロスにファーで構えてヘディング弾。

 「ドゥンガ監督が“相手を打ち負かすために全てのことをしなさい”と言ったんだ。ゴールだけでなく、その全てができたよ」

 ボコボコで砂が露出した劣悪なピッチ上でも一級品の技術を見せつけ、日本戦は3試合7得点。相性抜群の相手を手玉に取り、ひときわ大きな歓声を一身に浴びた。

 新生セレソンの主将として、チームをけん引した。自国開催のW杯では優勝を義務づけられながら、準々決勝のコロンビア戦で腰椎骨折で離脱。チームも4位に沈み、失意のどん底を味わった。ケガから復帰し、ドゥンガ新監督から主将に任命され、責任感は増した。中国でのアルゼンチン戦から中2日。W杯での先発メンバー3人という新陳代謝を図ったチームを勝利に導き、ドゥンガ新体制4戦全て完封勝利。指揮官は「主将という新たな任務もそつなくこなしている。まるで友達とプレーするように楽しそうにプレーしていた」と満足感を充満させた。

 「ブラジルには、才能あふれる選手が多くいるよ。もっとゴールを決められたと思う。このチームに貢献することは最も重要なことなんだ」

 セレソンの新主将が、まばゆい輝きを放った。

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