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浦和 応援アイテム全面解禁は来季以降 今季は「ルール構築の期間」

[ 2014年7月17日 23:45 ]

横断幕無しで声援を送る浦和サポーター

 J1浦和が17日、公式サイトを更新し、「Jリーグ再開に向けて」と題してスタジアムづくりに関する指針を発表した。

 浦和は3月8日の鳥栖戦(埼玉)で一部のサポーターが人種差別的な横断幕を掲げたことでJリーグから制裁を受け、同23日の清水戦(埼玉)が史上初の無観客試合に。ホームゲーム再開時の4月1日に「差別的発言・行為」「暴力行為」「ピッチ等への物の投げ込み」「器物損壊」「立ち入り禁止エリアへの侵入」「指定エリア以外での喫煙」からなる「重点禁止6項目」の順守を訴えた。

 無観客試合の処分から3カ月以上経過したが、「子供からお年寄りまで笑顔あふれる安全なスタジアムづくり」について「クラブは累積的なトラブル事案の発生と無観客試合という制裁に強い危機意識を持っています。現時点では自信を持って安全なスタジアムを提供できる状態には至っていないと考えています」と、まだ現状に危機感を持っているという。

 4月1日に打ち出した「重点禁止6項目」の順守と「仮にルールが守れない事態が発生した際に厳格に対応できる体制が確立されている」ことが安全なスタジアムに必須だと考え、特に重点的に取り組む項目を4点挙げた。

(1)Jリーグの試合運営管理規程改定に伴う、「安全確保のためのルール」と「ルール違反に対するペナルティ」を告知する
(2)重点禁止6項目遵守の呼びかけを強化し、協力を求める
(3)警備体制とあらゆるトラブル時の対応力を強化する
(4)重点禁止6項目などのルール違反に対してはスタジアムへの入場禁止など厳格に対応する

 さらにサポーターと取組んでいくべき「応援の熱気が溢れる快適なスタジアムづくり」について、リーディングチームを始めとするゴール裏の中心グループが3月の騒動を受けて解散後、コールリーダーが不在である現状を説明。今後も「リーディングチームや応援スタイルについて様々な模索がある中、自発的に応援に取組むグループに対してクラブとの話し合いを呼びかけていきます」とした。
 
 3月の騒動以来禁止されているフラッグや横断幕の解禁は「安全なスタジアムづくり」の目途が立ち、サポーターとクラブ間で合意したルールが構築されてから。「2014シーズンいっぱいは対話やルール構築の期間になるものと考えています」と、解禁が来季以降になる見込みを示しつつ、「アイテムごとに判断できる可能性もあり、段階的に進めることも視野に入れて検討していきます」と今季中に一部解禁する可能性も示唆した。

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2014年7月17日のニュース