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香川 腹くくった!初戦を猛省「リスク冒して攻めたい」

[ 2014年6月17日 05:31 ]

ギリシャ戦へ向け真剣な表情でストレッチする香川

W杯1次リーグC組 日本―ギリシャ

(6月19日 ナタル)
 ゴールラッシュで、決勝トーナメントへつなげる。日本代表は1―2で敗れたコートジボワール戦から一夜明けた15日(日本時間16日)、イトゥ市内で練習を行った。MF香川真司(25=マンチェスターU)は精神面で弱気になり最悪の出来に終わった初戦を猛省。負ければ最終戦を待たずに1次リーグ敗退が決まる可能性もある19日(同20日)のギリシャ戦は、リスクを冒して強気に攻めることを誓った。

 悪夢の逆転負けから一夜明け、香川は吹っ切れていた。初戦前の硬い顔や、試合直後の憔悴(しょうすい)し切った表情はもうない。ひと晩かけて現実と向き合い、声にも張りが戻っていた。

 「このまま終わるわけにはいかない。後手に回ったら自分たちのサッカーはできないので、まずは主導権を握ること。タイミングを確認して、リスクを冒して攻めたい」

 崖っ縁の一戦を前に腹をくくり、リスク覚悟で攻撃することを誓った。

 試合後は眠れなかった。コートジボワール戦はシュート、クロスともにゼロと見せ場なし。パス成功率も66%と低く、ボールを失う場面が目立った。相手に日本の左サイドを徹底的に突かれ、同サイドのクロスから2失点。初戦でブラジルに0―3で大敗して3戦全敗に終わった昨夏のコンフェデ杯の記憶が積極性を奪い、慎重になり過ぎたことが絶不調の一因だった。

 ベッドで横になっても目はさえ、同じく悔しさから眠れなかった長友と深夜の即席反省会を行った。練習前には本田とも話し合い“ビッグ3”で意見を交換。人数をかけて攻撃を仕掛ける時間も必要という共通認識を持ち「初戦は自分自身に負けた。重圧や緊張があったのは事実。最初にミスが続いて打開できなかった。夜に存分に悔しい思いと向き合ったので、切り替えてやるしかない」と前を向いた。

 連敗すれば24日(日本時間25日)の最終戦コロンビア戦を待たずに1次リーグ敗退が決まる可能性もある。2戦で敗退決定となれば、日本が初出場した98年フランス大会以来2度目の屈辱だ。W杯1次リーグは当該チーム間の直接対決が重視される欧州CLなどとは違い、勝ち点の次に得失点差、総得点で順位を決定。香川が攻めの姿勢を強調した裏には、黒星発進した日本にとって2大会連続の決勝トーナメントには得失点差が重要になるという計算もある。

 もともとスロースターター。08年北京五輪、11年アジア杯、13年コンフェデ杯と国際舞台の初戦では過去にも結果を出していない。コンフェデ杯では2戦目のイタリア戦で左足ボレーでネットを揺らしており、ここからが勝負だ。「ギリシャに勝てば、勢いや自信などいろいろなものが得られると思う。この4年間、W杯のためにやってきた。やるしかない」。背番号10の目は、まだ死んでない。

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