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本田 勝負色!銀モヒカン 超厳戒態勢ブラジル入り

[ 2014年6月9日 05:30 ]

さあ戦闘モードだ!!イトゥの空港に現れた銀髪の本田(AP)

 12日(日本時間13日)開幕のW杯ブラジル大会に出場する日本代表は7日(同8日)、ビラコポス空港着の航空機でブラジル入りし厳戒態勢の中で大会期間中の拠点となるサンパウロ北西部のイトゥに入った。大黒柱の本田圭佑(27=ACミラン)はブラジル入り前に髪の毛を染め直し気分を一新。優勝を目標に掲げる本大会に向けて本番モードに入った。

 高ぶる気持ちが外見に表れていた。決戦の地ブラジルへ向かう米国フロリダ州タンパの空港。姿を現した本田の髪の色は前日までの金色ではなく“銀色”に輝いていた。

 2得点を挙げて復調への兆しを示した6日の親善試合ザンビア戦後、日本から米国に呼び寄せていた専属スタイリストがカット。ACミラン加入のためイタリア入りした今年1月と同じく時間の経過とともに金色に変色していくタイプに染め直した。タンパ空港ではザンビア戦で右まぶたを5針縫った岡崎と談笑するなどリラックスした表情を見せてはいたが自ら「集大成」と位置付けるブラジルへ向かう前にスイッチを入れ替えた。
 
 10年W杯南アフリカ大会や11年アジア杯など大きな節目や大会の前には髪形を整え、気合を入れ直してきた。VVVフェンロ(オランダ)に所属していた08年夏。北京五輪で3連敗を喫して失意を味わった中、本田は「日本人のメンタルのままじゃアカン」と黒髪を捨てて金髪にした。以降は状況に応じて色やスタイルが変わっても、髪は戦闘的な本田の象徴にもなってきた。
 
 ブラジル入りは3戦全敗した13年コンフェデ杯以来。髪の色に込められた願いは、昨年と違って大舞台で輝くという決意の表れか。1年前は本気で優勝を目標に掲げながら、1次リーグでブラジル、イタリア、メキシコに粉砕されて敗退。本田自身もイタリア戦でのPK1得点に終わり「僕らは練習でやったことを100%やろうとするけど、結局、勝ち方は分からない。イタリアには何回もスクデットや欧州CLを獲った選手がいる。その差は歴然。オーラの差があり、ビビっているつもりはなくても、どうしてもビビってしまう」と唇をかんだ。それから1年。CSKAモスクワからACミラン入りとステップアップを果たした。イタリアの名門では苦闘が続いたが、もがき苦しみながらもリベンジを誓う地にたどり着いた。
 
 ザンビア戦後、本田は「僕自身に限って言えば、そういう(良い)流れに傾きつつある。本番では良い方向に行くんじゃないですか。サプライズを起こせる」と強気の姿勢を示した。1次リーグを突破すればスタイリストをブラジルまで呼び寄せる意向を持っていることも判明。W杯優勝の目標はぶれてはいない。

 7日夜には拠点となるイトゥ入り。空港から宿舎までの道のりでは陸軍に空軍、連邦警察に地元の警察、消防隊や警備員ら総勢300人の厳戒態勢が敷かれた。徐々に高まるW杯ムード。本田の熱い1カ月が始まろうとしている。

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