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25歳でもう史上最多!メッシ 4年連続のバロンドール受賞

[ 2013年1月9日 06:00 ]

国際サッカー連盟の男子世界年間最優秀選手に4年連続で選ばれ、笑顔でトロフィーを手にするバルセロナのFWメッシ

国際サッカー連盟(FIFA)は7日、12年の「FIFAバロンドール」を発表し、バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(25)が史上初となる4年連続で世界最優秀選手に選ばれた。4度目の受賞も新記録。25歳にして、史上最高プレーヤーの称号を不動のものとした。昨年、女子最優秀監督に選ばれた日本代表の佐々木則夫監督(54)は最終候補に入っていたが、連続受賞を逃した。

【FIFAバロンドール】

 25歳にして伝説の選手たちを超えた。メッシがともに史上初となる4年連続、そして4度目の“世界最優秀選手”に輝いた。セレモニーで06年の受賞者で元イタリア代表DFのカンナバロ氏から名前を呼び上げられると「頭が真っ白になった」。はにかみながらステージに登って黄金のボールを受け取った。

 「4年連続なんて正直、信じられない。この賞をバルセロナ、アルゼンチン代表のチームメートと分かち合いたい。(最終候補だった同僚の)イニエスタに感謝したい。最後に妻と息子に感謝したい」。11月に誕生したばかりの長男ティアゴ君に喜びを届けた。統合前の「バロンドール」と「FIFA最優秀選手」は、それぞれ受賞3回が最多。前者のクライフ、プラティニ、ファンバステン、後者のロナウド、ジダンというそうそうたるレジェンドを上回った。5人のうち3度目の受賞年齢が一番若かったのはロナウドの26歳だったが、メッシはまだ25歳。今後、何冠まで手に入れるか、末恐ろしい活躍だ。

 圧倒的な活躍で批判を打ち消した。昨年バルセロナ、アルゼンチン代表で記録した公式戦ゴール数は69戦91点。元西ドイツ代表FWミュラーが72年に築いた85得点を40年ぶりに更新した。世界記録かどうかは諸説あるものの、12年に最も多くゴールを奪った選手であることは間違いない。一方で11~12年に所属チームで獲得したタイトルは、スペイン国王杯のみ。昨季リーグを制したRマドリードのモウリーニョ監督は「タイトルなしで、どうすればバロンドールを受賞できる?」とリーグ、欧州CLなど主要タイトル獲得に貢献していないことをやり玉に挙げていたが、投票結果は次点のC・ロナウドに倍近くの差をつける“圧勝”だった。

 首位を独走する今季のリーグ戦では、こちらも断トツの27ゴールを挙げて、2位のファルカオ(Aマドリード)に10差をつけている。「記録更新はうれしいが、チームの勝利、タイトル獲得に貢献する方が大切だ」。若き天才がさらに記録を更新し、生ける伝説となりそうだ。

 ◆リオネル・メッシ 1987年6月24日、アルゼンチン・サンタフェ州ロサリオ出身の25歳。成長ホルモンが分泌されない病気で体格に恵まれず、治療費負担を申し出たバルセロナの下部組織に13歳で入団。以来、バルセロナ一筋。卓越した技術とスピードで得点を量産している。欧州チャンピオンズリーグ(CL)では昨季まで4季連続得点王で、3度優勝。1メートル69、67キロ。利き足は左。

 ▽FIFAバロンドール サッカー界で権威があるフランスフットボール誌選定のバロンドール(世界最優秀選手)とFIFA最優秀選手を10年から一本化。FIFA加盟国の代表監督と主将、各国1人の記者投票で選定する。投票者は3人を選び、1位=5点、2位=3点、3位=1点を配分。記者投票のみだった旧バロンドールは06年まで欧州最優秀選手に与えられ、94年までは欧州クラブ所属の欧州国籍選手が対象だった。旧FIFA最優秀選手は91年創設で、代表監督と主将のみが投票。

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