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なでしこ帰国 午前3時から待った5人家族「どうしても直接言いたくて」

[ 2011年7月19日 10:11 ]

優勝トロフィーを手に帰国した山郷(左端)、沢(中央)ら「なでしこジャパン」動003S)

 「世界一おめでとう」「感動をありがとう」。サッカーの女子ワールドカップ(W杯)で初優勝したなでしこジャパンが19日に帰国。成田空港では出迎えたサポーターから「ニッポン」コールが湧き起こった。菅直人首相を表敬訪問した後、凱旋の記者会見に臨んだ選手たちは長旅の疲れを見せず、満面の笑みを浮かべた。

 成田国際空港会社は選手たちの搭乗機が駐機場に入る際、消防車2台で左右から放水のアーチをかけて祝福した。午前9時すぎ、金メダルを首に下げた選手たちが到着ロビーに姿を見せると、ユニホーム姿のサポーターら約400人が一斉に拍手。選手は手を振り、優勝トロフィーを掲げて応えた。

 家族5人で午前3時に成田空港に来たという埼玉県富士見市の会社員三谷和人さん(37)は「どうしても、直接おめでとうと言いたかった」。小学5年の長男龍翔君(10)は「『おめでとう』と声を掛けた。みんな楽しそうだった」と、うれしそうに話した。

 首相官邸では菅首相に「本当におめでとう。日本中に勇気を与えてくれた」とねぎらわれた。菅首相は選手から優勝トロフィーを手渡され、終始笑顔だった。

 東京都内のホテルでは、会見場に入りきれないほどの報道陣が詰め掛けた。ドイツでは優勝の実感がなかったという主将沢穂希選手(32)は「成田でも、ここでもたくさんの報道陣がいて、今になって実感した」と声を弾ませた。

 佐々木則夫監督(53)は「和やかな笑い。それを大事にしながら戦ってきた」と厳しい戦いを振り返った。岩手県出身の岩清水梓選手(24)は「東北にいいニュースを届けられるよう大会前から意気込んでいた。最高の結果を届けることができた」と胸を張った。

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