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乾 希望のゴール!C大阪 首位浮上

[ 2011年4月6日 06:00 ]

<C大阪―全北>後半、ゴールを決め祝福されるC大阪・乾(中央)

ACL1次リーグ C大阪1―0全北(韓国)

(4月5日 長居)
 乾が希望のゴールを叩き込んだ。C大阪はホームで全北(韓国)と対戦。東日本大震災後Jクラブとして初の国内公式戦だったが、後半8分に日本代表MF乾貴士(22)が決勝点を決めて1―0で震災後のACLでは日本勢初勝利。勝ち点6としてG組首位に立った。G大阪はアウェーで済州(韓国)と対戦し1―2で逆転負けした。
【試合結果】

 思いをその一発に込めた。後半8分、FWホドリゴ・ピンパォンからパスを受けたMF乾がドリブルで左から右へと流れて、右足を振り抜く。ボールは一直線にゴールマウスに突き刺さった。

 「ピンパォンからいいパスが出たし、落ち着いて決められたのが良かった」。乾は安どの表情で話した。東日本大震災後Jクラブ初の国内公式戦。同じ場所で3月29日に行われた慈善試合にも日本代表として出場した乾は「ちょっとでも(被災者を)勇気づけようと思ってやっていました」と言う。その気持ちが結果につながった。震災後のACLではC大阪とG大阪が敗戦。これが日本勢初勝利。日本サッカー界にも光明をもたらした。

 MFマルチネスが負傷したため、この日は乾、清武、倉田の3人がトップ下に並んだ。緊急布陣で今季ここまで力を発揮し切れなかった背番号7が「清武が入って、去年やった攻撃ができるようになった」と息を吹き返した。シュート数は両チーム通じて最多の5本。多くのチャンスがあったからこそ、今季公式戦初ゴールが飛び出した。

 手応えも得た。「このサッカーを続ければ間違いなく勝っていける」と乾が力強く言えばクルピ監督も「厳しいプレッシャーの中で彼の技術が生かされたゴール。サッカーをやっている者として一番うれしい」と最敬礼。エースの活躍で2勝1敗としてG組首位に浮上した。桜の季節にC大阪が価値ある勝利を手にした。

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2011年4月6日のニュース