本田、不完全燃焼も…「ある意味想定内」

＜日本・ヨルダン＞後半途中交代の本田圭は、そのままベンチ裏へ引き揚げる

アジア杯１次リーグＢ組 日本１―１ヨルダン

（1月9日 カタール・ドーハ）
　試合終了の瞬間、ＭＦ本田圭佑の姿はピッチになかった。熱望していたトップ下で先発。「攻撃の起点というのを意識しているし、スピードアップさせるのは自分の役割」と喜んでいたが、満足感からはほど遠い。後半１３分にＦＷ岡崎が投入されるとトップ下を香川に譲り、右ＭＦにポジションチェンジ。同４５分、ＭＦ藤本と交代するとベンチには戻らず、ロッカー室へ向かった。

　「引いてくる相手をなかなか崩せなかったという印象。でも、初戦はこんなもの。ある意味想定内。同じようにやっていけばコンディションは上がっていく」。淡々と振り返ったが、不完全燃焼であったことは確かだ。

　所属するＣＳＫＡモスクワでは主にボランチで起用されているが、悶（もん）々としたロシアでも成長してきた実感はある。日本で行った昨年１２月の極秘自主トレでは数少ない“弱点”ともいえる右足とヘディングの精度を高める努力に時間を費やしていた。だが、結果には結びつかなかった。試合後、再びロッカー室から出てきた本田圭はピッチ上でＭＦ遠藤、岡崎らと緊急ミーティング。格下相手のドロー発進にピリピリムードが漂ってきた。