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自動降格ご免!千葉劇勝で2差迫った

[ 2008年9月21日 06:00 ]

<札幌・千葉>後半44分、勝ち越しゴールを決めた千葉・谷沢(右)に駆け寄る巻(中央)と新居

 千葉が劇的な勝利で貴重な勝ち点3を手にした。J1第25節第1日は20日、各地で7試合が行われ、17位・千葉は最下位の18位・札幌と対戦。後半ロスタイムにMF谷沢達也(23)が決勝ゴールを決め、3―2で札幌に競り勝った。また、15位・横浜と16位・磐田の直接対決は横浜が1―0で勝利。下位4チームに順位の変動はなかったが、千葉は磐田との勝ち点差を2とし、自動降格圏(17位以下)から入れ替え戦に回る16位に急接近した。

【J1順位表
J1試合速報


 冷静な判断が、千葉に劇的な勝利をもたらした。2―2の後半ロスタイム。根本からの左クロスを、ファーサイドの谷沢がフリーで受ける。「DFが前にいて必ず足元に飛び込んで来ると思った。早くシュートが打ちたかったけど、我慢して切り替えしたのが良かった」。利き足の右足でシュートフェイントをかけてDFのスライディングを外すと、左足でゴールネットを豪快に揺らした。

 負けに等しいドローからチームを救う値千金の一撃。敵地に駆けつけた千葉サポーターの前で選手が歓喜の輪をつくった。ミラー監督以下、控えの選手、スタッフも一斉にベンチからジャンプし両手を突き上げた。それほど劇的な幕切れだった。

 前半14分に深井が倒され、札幌の箕輪が一発退場となった。ボスナーがPKを決め数的優位にも立ったが、その後は決定機を何度も外し、リードしては追いつかれる締まらない内容。試合後のロッカールームでは、ミラー監督が笑みをかみ殺しながら「まだ安全圏じゃなし、危険な状況にいることをきっちり把握してほしい」と選手にクギを刺した。横浜に敗れた16位・磐田との勝ち点差は2に縮まったが、いまだ順位は自動降格圏の17位のまま。磐田を抜いても入れ替え戦に出場できるが降格圏内に変わりはない。残留ラインの15位に順位を上げるまでは気が抜けないだけに、指揮官は手綱を引き締めるのに必死だった。

 後半1分、ヘッドでゴールを決めた巻も「勝てたことは良いけど、まだ自動降格圏。内容的にも良いサッカーだったとは言えない」と厳しい表情でバスに乗り込んだ。残り9試合。し烈な残留戦いはまだまだヒートアップしそうだ。

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2008年9月21日のニュース