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永里メダルお任せ弾!なでしこ2発締め

[ 2008年7月30日 06:00 ]

<日本・アルゼンチン>前半36分、ゴールを決める永里(17)

 北京五輪女子日本代表なでしこジャパンは、五輪前の最後の実戦となるアルゼンチンとの壮行試合を2―0で勝利し、北京五輪へ弾みをつけた。前半33分にFW大野忍(24)が先制ゴール。3分後の36分にはFW永里優季(21)が貴重な追加点を決め「北京のエース」の称号を手に入れた。チームは、31日に中国・秦皇島に移動し、五輪1次リーグ初戦のニュージーランド戦に向けた最終調整に突入する。

【試合結果


 背番号17が誇らしげに胸を張った。前半36分、宮間の左クロスに合わせた安藤のヘディングがポストを直撃。跳ね返ったボールを大野が空振りしたところに詰めた永里が、きっちり左足で押し込んだ。いわゆる“ごっつぁんゴール”だったが「あっ、ボールが来たと思って。どんなゴールでも1点は1点」と胸を張った。五輪前最後の試合で決めた公式戦3試合連続となる得点は、まさに「エース」の仕事だった。

 五輪メンバー18人の中で通算得点は、これで29歳のMF沢(69得点)に続く27得点。特に今年は11試合8得点の量産ぶり。永里は「今まではガムシャラにやるだけ。でも、今年は相手の弱点がどこなのか分析できるようになったり、考えてプレーできるようになった」と自らの成長を分析した。アルゼンチンのボレージョ監督も「10番(沢)と17番が目についた」と賛辞を送った。

 16歳で代表デビューした永里は04年アテネ大会では直前で代表から落選。世代交代を図った05年夏の東アジア選手権では1点も取れずに号泣。その後も左ひざの故障に悩まされるなど、決して順風満帆ではなかった。だが、クレバーなプレーを身に付けたことで、精神面も成長。「今までやってきたことに対して自信を持っているし、それが結果につながっていると思う」と今やチームの中心的存在となっている。

 初戦のニュージーランド戦ではこの日得点した永里と大野の2トップが有力。「このまま戦えたらメダルを狙える。いつ出てもいいように準備したい」。自信を確信に変えた永里が、自らのゴールで悲願のメダルを奪ってくれるはずだ。

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2008年7月30日のニュース