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キム・ヨナ余裕!?…前日なのにSP練習せず

[ 2010年2月24日 06:00 ]

公式練習でスパイラルを決めるキム・ヨナ

 【フィギュア女子】浅田のライバルキム・ヨナ(19=韓国)は余裕の調整だった。ショートプログラム(SP)前日の22日は2度の公式練習が設定されていたが、練習したのは昼の本番会場だけで、夕方の練習専用リンクには姿を見せなかった。しかも練習ではフリーの曲をかけて滑走。前日にSPを練習しない大胆な調整で絶対的な自信をうかがわせた。

 SPは昨年12月のGPファイナルこそ2位だったが、それ以前の7大会はすべて1位。昨年11月のスケートアメリカでは世界最高76・28点を出すなど「007」メドレーは完成度も高い。調子も良さそうで黒いタイツにキャミソール姿で3回転―3回転など高難度ジャンプも次々と決めた。
 キム・ヨナに代わって取材に応じたオーサー・コーチは「日ごとに気持ち良く滑れるようになっている。練習でもしっかりと自分をコントロールできていて、自信が感じられる」と太鼓判を押した。同組で練習した浅田については「じっくりは見ていないが、調子は良さそうだ」とだけ話した。
 追い風も吹いている。韓国勢はスピードスケート、ショートトラックなどで既に金メダル4個を獲得。「彼女への重圧は緩和されたのではないか」と同コーチはいう。
 ただ不安材料もある。キム・ヨナの父・金ヒョンソクさんは韓国紙の取材に「ヨナは以前は大会を楽しんでいたが、今回は国民が当然優勝すると考えているので相当プレッシャーを感じている」と話しており、親しい人には弱気な部分も見せているようだ。選手村ではなくホテルに滞在し、SPが終わるまで取材を受けないのも、重圧を感じていることの表れだ。得意のSPでロケットスタートを切れるかどうか。それは精神面に左右される。

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2010年2月24日のニュース