【日経新春杯】ダービーフィズ激走の夜明け“ついに走る番が来た”

[ 2016年1月14日 05:30 ]

アクシデントもへっちゃら。坂路で追い切るダービーフィズ

 京都メーン「第63回日経新春杯」の追い切りでは、有馬記念(14着)に駒を進めたダービーフィズが上々の動きだ。

 函館記念以来の重賞獲りを目指すダービーフィズは坂路単走。外ラチ沿いを軽快な脚さばきで駆け上がり4F53秒6をマークした。一見スムーズに見えた追い切りだったが、実はちょっとしたアクシデントが起きていた。騎乗した小島良助手は「朝日に(馬が)驚いて…。残り50メートルくらいでやめてしまった。それがなければ、53秒ちょうどくらいにはなったんじゃないかな」と説明。続けて「動きはいいし、元気が有り余っている」と状態万全を強調した。

 この“一件”からも垣間見えるように、フィズのさらなる出世の最大の妨げとなっているのが「子供っぽさ」。レース中に鳴き、牝馬を見つけては鳴き、周りに馬がいなくなると寂しがって鳴く。6歳を迎えても、この癖は治らない。「若駒ではそういう馬も多いけど…。もう、そういう性格ということなんだろうね」と同助手は苦笑を浮かべる。

 人間に褒めた方が伸びるタイプと叱った方がいいタイプがいるように、馬も同じ。フィズは明らかに後者で、同助手は函館記念の勝因の一つを「岩田さんとの相性の良さ。馬を積極的に動かして、闘志に火を付けてくれた」と指摘。今回は浜中へ乗り代わるが「岩田さんと似たタイプ。合うと思って騎乗を依頼した」と手代わりに大きな期待を寄せた。

 秋3戦は古馬王道G1で結果を出せなかった。特に、有馬記念(14着)は当日の乗り代わりもあり消化不良。「戦ってきたメンバーが違うし、そういうところを見せてほしい。ついに一生懸命走る番が来た」と同助手。G2のここなら、の思いは強い。

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2016年1月14日のニュース