【京成杯】マイネルラフレシア 大人の3歳、道中我慢から一気12秒7

[ 2016年1月14日 05:30 ]

ウッドチップコースで追い切るマイネルラフレシア

 クラシックの登竜門「第56回京成杯」の追い切りが13日、美浦で行われた。東西トレセンともに全休明けの変則日程で多くの馬が木曜追いとなる中、東京スポーツ杯2歳S3着のマイネルラフレシアが最終追いを敢行。単走で力強い動きを披露した。スムーズに折り合いをつけて、ゴーサインに機敏に反応した操縦性の高さは一級品。皐月賞と同舞台の中山2000メートルで真価が問われる。

【京成杯】

 マイネルラフレシアの一見普通に映る最終追いが、A級馬の片りんだった。全休明けで、即追い切りの変則日程。前日、馬房に閉じ込められた若駒ならフラストレーションが爆発しかねない状況!?なのに…。堂々とWコースに入り、5F68秒7~1F12秒7。道中は鞍上の制御に従い、軽く仕掛けた直線は重心をグンと沈ませ、力強く呼応した。

 見守った高橋裕師は「いいんじゃない!?感じ良くきている。先週(8日)結構強くやったので、無理しない予定だった。あとはこの馬のことをよく知っている(柴田)大知に聞いてやって」と笑顔で切り出した。

 騎乗した柴田大は「無理をせず直線だけ伸ばしたけど、感覚以上に速い時計が出ている。体が増えてほしいと思っているので、ふっくらしたのもいい傾向。テンションも上がらず、今まで通り。とにかく性格がいい馬」と目を細めた。

 操縦性の良さは過去3戦で立証済み。9月新潟の新馬戦は好位追走から3F32秒7の剛脚でV。アイビーSはゴール前の叩き合いを勝ち抜いた。前走・東京スポーツ杯2歳S(3着)はスローを見越して前で運んで惜敗。それでも、クラシック候補の1着スマートオーディン、2着プロディガルサンに小差で続いた。鞍上は「前走も決して止まっていない。瞬発力勝負になって(上位2頭との)コース適性が出た感じ。器用に立ち回れる点では、むしろ中山は合う。折り合えるので距離は延びても大丈夫」と目を輝かせている。

 小柄ながらも着実に馬体重はアップ。ダービー馬の父ジャングルポケットに加え、菊花賞馬ダンスインザダークを母の父に持つクラシック血統。これからが本領発揮の場だ。「前にも行けるし、乗り方は決めつけたくないと思う。春の大目標のダービーに向け、内容のある競馬をしたい」。無限の可能性を秘めた愛馬に鞍上は壮大な夢を描いている。馬名のラフレシアは直径約1メートルにも達する「世界最大級の花」から命名された。春本番、ビッグな大輪を咲かせるためにも譲れない大一番だ。

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2016年1月14日のニュース