【宝塚記念】ワンアンドオンリー 併せ馬1馬身遅れもミルコ手応え

[ 2015年6月25日 05:30 ]

M・デムーロを背に坂路併せ馬で追い切るワンアンドオンリー(右)

 2頭ほぼ同時にスタートした追い切りは意外なシーンでのフィニッシュとなった。ワンアンドオンリーはミルコ・デムーロを背に坂路へ。道中はカレンバッドボーイ(5歳1000万)と馬体を併せたまま。ラスト1Fで抜け出した僚馬との差がなかなか縮まらない。最後は1馬身遅れ、4F53秒5~13秒5と時計も目立たず。橋口弘師が陣取る坂路小屋は追い切り直後こそ重苦しい空気が漂ったが、引き揚げてきたミルコの笑顔がそれを打ち消した。

 「先週は馬場が凄く悪くて遅れてしまったけど、それから体が絞れて、けさはしっかり動いた。先週よりいい動きだったよ。賢い馬だし、競馬が近づいているのを分かっている」

 昨秋は菊花賞9着、ジャパンC7着、有馬記念13着とG1で結果を出せず。その雪辱を期す今季は海を渡ってドバイに向かった。前走・シーマクラシックは3着と勝利に手が届かなかったものの1着ドルニヤは昨年の凱旋門賞5着、2着フリントシャーは同2着。ワールドクラスの実力馬にまじって日本ダービー馬が存在感を示した。そこでコンビを組んだC・デムーロから兄弟リレーで兄にバトンタッチ。鞍上はイメージをふくらませている。

 「クリスチャンは掛かるところがあるから気をつけて、と言っていたけど乗りやすい。日本の競馬はペースが速いし、2200メートルなら競馬はしやすいと思う」

 結果次第で凱旋門賞(10月4日、ロンシャン)に参戦するプランがあり、ダービーに続くG1獲りなら再度の遠征に弾みがつく。橋口弘師は「想定より時計は1秒遅かったけどジョッキーの感触は良かった。見た目はいつもハツラツとしているし、遠征明けの影響は感じない」と好仕上がりをアピール。帰国初戦のグランプリで全開ムードが漂っている。

続きを表示

2015年6月25日のニュース