オルフェひやり!パートナーに顔面蹴られ鼻出血も大事に至らず

[ 2013年9月5日 06:00 ]

オルフェーヴル(奥、左から2頭目)の追い切り中止に、引き揚げてきたスミヨンの表情はさえず…

 フランスのシャンティイで凱旋門賞に向け調整を続けていたオルフェーヴル(牡5=池江)が4日、外傷性鼻出血で前哨戦のフォワ賞(15日、ロンシャン競馬場)の1週前追い切りを中止した。

 関係者を騒然とさせるアクシデントが起こったのは現地時間午前9時半。追い切りのスタート直前だった。エーグル調教場の芝コースでオルフェーヴルにまたがっていたスミヨンが下馬すると、動きを見守っていた池江師がダッシュで駆けつけていった。何が起こったのか…遠くから見守る報道陣を横に同師に付き添われたオルフェはほかの2頭とともに厩舎に戻って行った。

 それから2時間後。池江師が自ら経過説明を行った。スタート地点に向かう途中で前を歩いていた併せ馬のパートナー・ブラーニーストーンが尻っぱねをして、その後肢がオルフェーヴルの鼻梁(りょう)の中央よりやや下にぶつかって外傷性鼻出血を発症した、というのが原因だった。

 「厩舎に戻った後、獣医師に診てもらった結果、傷は深くなく、あす(5日)から調教を行って問題ないとのこと。凱旋門賞の直前ではありませんし、大きな影響はないと考えています。大事に至らずホッとしています」と池江師は安どの表情を浮かべた。

 これにより中止された1週前追い切りは7日に行い、11日に予定されていた最終追い切りを12日に一日繰り延ばして調整、予定通りフォワ賞へ向かう。

 デビューからお騒がせ続きのオルフェーヴル。「今年はすっきり勝って歴史を変えたい」と池江師が意欲満々に話して乗り込んだ2度目のフランスでもまた、アクシデントに見舞われてしまった。ただ、相撲で言えば徳俵に足が残った形。ピンチの後にチャンスあり。オルフェーヴルにはツキがある。

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