【セントウルS】ロードカナロア13年無敗へ弾み 悪路も圧巻切れ

[ 2013年9月5日 06:00 ]

岩田を背にロードカナロアは余裕の登坂

 秋競馬開幕を飾る東西の重賞の追い切りが4日、美浦、栗東トレセンで行われた。阪神の「第27回セントウルS」(8日)組ではロードカナロアが馬場の悪い坂路でラスト1F11秒7という抜群の時計をマーク。安田師、岩田の“辛口ジャッジ”を超える仕上がりぶりをアピールした。

【セントウルS】

 追い切りを終えてロードカナロアの出来を安田師は「8割」と言えば、岩田は「7分くらい」と表現した。そんな言葉とは裏腹に両者に共通するのは自信に満ちあふれている表情。それは世界規格のレベルから測った「8割」「7分」だから。2人の評価が厳しくなるのは当たり前だ。

 動きはその表情が示したように、抜群のパフォーマンスを見せた。坂路での併せ馬。先行したスマートレパード(3歳500万)を目標にしてスタート。徐々にペースアップしていくと、ラスト100メートルでカナロアが一気に加速。並ぶ間もなくかわして1馬身半の先着だ。はじき出したラスト1Fは11秒7、と圧巻の切れ味を見せつけた。

 安田師は「前の馬と離れていても並ぶまでが速く、シュッとかわしていく。重い馬場で11秒7は凄い」と納得の表情。一方、岩田は「時計がかかった」とジョークを交えた後で「しっかり動けていたし、いい感じでレースに臨める」と自信を見せた。

 昨秋のスプリンターズSからG1・4勝を含む5連勝中。世界一層の厚い香港スプリントで1200メートルの頂点に立てば、今年は安田記念で国内マイル王に上り詰めた。この怪物にトレーナーが「(スプリンターズSの)前哨戦でも負ける訳にいかない」と力をこめるのは当然だ。

 岩田は騎手の視点で「おっとりしている面があって4コーナーあたりでは大丈夫か!?と思わせるけど最後の1F…、いや300メートルからが凄い」と強さの一端を明かした。スプリンターズS後のローテーションは決まっていないが、年内で引退が決まっているカナロア。ここをあっさり乗り切れば13年を無敗で駆け抜ける可能性は十分だ。

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