【全日本選手権】中野、得意舞台で賞金王出場決める

[ 2011年10月5日 06:00 ]

<全日本選手権>整備する中野次郎

 10年8月から11年7月の勝率上位者が激突するSG「第58全日本選手権」は5日、ボートレース平和島で開幕する。選考勝率3位の中野次郎(30=東京)は、今大会で初めてSGドリーム戦出場を果たした。2連対率42%の好エンジンを引き当て、前検から動きは上々。走り方から調整方法まで全てを熟知している地元水面で、SG初制覇とともに賞金ランク14位からのジャンプアップを目指す。

 今年行われたSG、G1計29シリーズで関東勢の優勝はわずかに3回。ボートレース界は相変わらず西高東低の様相を呈している。賞金王決定戦の出場圏内である賞金ランク12位以内に関東勢の名前はない。しかし、ドリーム戦3号艇の中野は同15位と賞金王圏内突入へあと一歩と迫っている。山崎が16位、浜野谷が21位と関東2大エースは苦戦を強いられているが、希望は残っているのだ。もちろん中野も虎視たんたんと狙っている。「せっかくなのでダービーでいい成績を残して(賞金王出場に)挑戦したい」と意気込んだ。

 今大会に気合が入っている理由は賞金加算だけではない。G1・2Vの実績を誇る地元・平和島での開催で、最も自信を持っているレース場だからだ。その自信は「ここならスタートは行こうと思えば行ける」と言い切れるほど。もっとも、こんな発言ができるのは準備に抜かりがないからだろう。9月に平和島に練習におもむき「少しずつペラのイメージはできてきた」と手応え。そのかいあって「うまく調整を合わせられれば、かなり良くなりそう」と前検で早くも好感触をつかんだ。調整の時間も、初日は12R1回走りのためたっぷりある。自力でつかんだ初のSGドリーム戦出場切符が、競走得点の上積みだけでなく、時間の余裕という大きなアドバンテージも生み出した。

 それでも初日の試運転へ向け余念はない。「回転を抑える調整をして、ペラに焼きを入れた」と、スタート練習後も着々と態勢を整えている。肌が黒い時の方が成績がいいというゲンも担いで、2日には日焼けサロンに25分間入ってきた。関東代表の看板を背負う中野が賞金王初出場とSG初制覇に照準を合わせ、まずは初日ドリーム戦快勝を狙う。

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2011年10月5日のニュース