“馬乗り一族”山頭「長かった」初勝利

[ 2011年6月24日 06:00 ]

地元で待望の初勝利を挙げた新人・山頭(中央)

地方競馬です!!

 待望の初騎乗から1カ月半余り、山頭信義騎手(18=船橋・林正人)が地元で初勝利をつかんだ。20戦目の20日船橋6R、キョウワフェアリーでゴールした瞬間、うれしさとともに「長かった」と感じたという。同馬の前走3着(3日の浦和)は「脚を余してしまった」、14日の川崎4Rで1番人気3着のメイプルダイキチも「勝てたレースだった」と悔しさを重ねていただけに“ようやく”の思いは強かった。

 祖父が厩務員、おじはJRAの伊藤直人騎手、物心ついた頃には騎手を目指していた。乗馬クラブに4年半通い、地方競馬騎手養成所への入所前には1年間の厩務員経験も。デビュー前、初勝利直後ともに盛んに口にしたのは「早く減量(負担重量減の記号)が取れるようにしたい」。勝ち鞍を重ね、減量騎手を卒業したい気持ちは皆同じだが、もうひとつ大きな理由があった。

 筋力不足を自覚しているが、身長1メートル70と背が高いため、筋トレなどで余計な筋肉までつけると体重も増えてしまう。「騎手に必要な筋肉を鍛えるには調教を含め、馬に乗るしかない。(減量が)1キロ取れるごとにその分、筋力をアップさせたい。ビデオを見ると追う時の姿勢も高いし、まだまだこれからです」。山頭はしっかりとした口調で語り、先を見据えた。(池田 裕文)

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2011年6月24日のニュース