「カメラを止めるな!」世界進出!フランスでアカデミー賞監督がリメーク

[ 2021年5月7日 08:00 ]

映画「カメラを止めるな!」ポスター
Photo By 提供写真

 2018年に社会現象となった映画「カメラを止めるな!」が、アカデミー賞5部門受賞監督の手によってフランスでリメークされ、世界進出を果たす。

 タイトルは「Final Cut」。白黒のサイレント映画「アーティスト」で、12年の第84回アカデミー賞の作品賞、監督賞など5部門を獲得したミシェル・アザナヴィシウス氏(54)がメガホンを取る。

 「カメ止め」は上田慎一郎監督(37)の長編デビュー作。冒頭から37分間、一度も映像が切り替わらないワンカット撮影のゾンビもの。製作費わずか300万円で、18年6月にたった2館で公開したが、口コミで広まり最終的に約350館に拡大。220万人を動員し興収は31億円を突破し、数々の映画賞を受賞するなど旋風を起こした。

 フランスでは同年行われた日本映画の祭典「KINOTAYO現代日本映画祭」でグランプリにあたる「ソレイユ・ドール」を受賞し人気に火が付いた。仏側から上映権買い取りのオファーがあり、リメークが実現した。日本では22年に公開予定で、全世界での公開も視野に入れている。

 先月19日にパリ郊外でクランクイン。作品の関係者は「演出など詳細は不明」と話す。ワンカットの長回し撮影など「カメ止め」の手法が取り入れられるのかも注目だ。

 「カメ止め」では無名ぞろいだったキャストは「真夜中のピアニスト」(05年)主演のロマン・デュリス(46)や、「ある過去の行方」(13年)でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞したベレニス・ベジョ(44)ら名優が名を連ねる。

 上田監督は「仏版リメーク!?監督はあの著名な監督!?ワクワクが止まりませんでした。脚本を読み“あのセリフこう変わるんだ!うお、こんな展開も!”大興奮でした」と大喜び。アザナヴィシウス監督は「素晴らしいコンセプト。愛すべき映画を作れることに興奮している」とコメントした。

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