ザ・ニュースペーパー「笑いのクラスターに」 来年1月公演「余ってるアベノマスクを着けてきて」

[ 2020年11月12日 13:26 ]

社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」の福本ヒデ(右)と山本天心
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 「社会風刺コント集団ザ・ニュースペーパー 2021」が来年1月9日に大阪・サンケイホールブリーゼで開催する。「ザ・ニュースペーパー」の山本天心(58)、福本ヒデ(49)が12日、大阪市内で取材会に登場。山本は「不謹慎かもしれないけど、コロナを笑いで吹っ飛ばしたい。笑いのクラスターに変えたい」と意欲を見せた。

 個性的なキャラクターの持ち主9人が集結し、政治、経済から事件、芸能と多方面に渡って時事ネタを取り上げて、様々な社会情勢を笑い飛ばしていく痛快なステージ。いつもの公演にも負けない爆笑会見だった。菅義偉首相(71)に扮した山本と、安倍晋三前首相(66)をマネた福本が登場。菅政権、アメリカ大統領選挙、大阪都構想の住民投票やコロナをぶった切った。

 「学術会議のこと以外なら何でも喋ります」と切り出した山本。福本も「何で説明しないんだって?言いたくないから言わないんです」と笑わせ「いい言い訳考えました。全集中で任命を拒否しました」と山本。「学術会議い(ヤバい)」「敗北い(あきらめない)」「山Pい(脱退)」「年金い(もらえない)」など、自作のボードで社会を風刺した漢字に読み仮名をつけて、笑いを誘った。

 山本は、菅首相が官房長官になった頃からモノマネ。「7年8カ月、菅さんをやってきました。地味ですが。総理になって、カツラも3つ換えました。以前と分け目が逆なんですよ。誰も気がつかなかったけど。1度、お会いしてみたい」と菅首相本人との対面を切望。「(衆議院の)解散はしません」と宣言した。米大統領選については「日本にとってはバイデンの方がいいのでは?」と山本。福本は「トランプの方が面白かった」とトランプが当選できなかったことを残念がった。

 大阪での公演では、もちろん大阪都構想の住民投票についてもたっぷり風刺する予定。メンバーに激似のそっくりさんがおり「吉村知事、松井市長のクォリティ、高いですよ」と山本が言えば「関西弁はひどいけどね」と福本がツッコミ。「大阪維新の会の代表は辞めるのに、日本維新の会の代表は辞めない」と福本が松井一郎大阪市長(56)をやり玉に挙げれば「大阪は凄い街。全国のどこにも自民と共産が一緒になってるところはない」と指摘した。

 新型コロナ禍で「舞台は9割8分、なくなった」と山本。福本は自粛期間中にYouTubeを始めたそうで「難しい。でも、無観客の舞台をやるように、修業になるのでやるべき」と今後につなげたいところだ。

 「お客さんが50%でも、再開できてうれしい。できるだけでも幸せ」と約450席での公演開催を喜ぶ山本。「皆さん、家に余ってるアベノマスクを着けてきて」と山本は最後を締めくくった。

 「ザ・ニュースペーパー」の結成は1988年。「お笑いスター誕生!!」に出演していた「笑パーティー」「キャラバン」「ジョージボーイズ」という3グループが合併する形で誕生した。政治家のパロディ、北朝鮮ネタなどをコント、替え歌、ダンス、パントマイムなどを駆使する。

 福本は麻生太郎、安倍晋三、橋下徹、金正日、石破茂、玄葉光一郎、野田佳彦、河村たかしなどが得意。辻元清美、ヒラリー・クリントンら女性役も演じる。

 山本は菅義偉だけでなく田原総一朗、蓮舫、河野太郎、猪瀬直樹らを得意とする。

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