フジテレビ「テラハ」の検証報告を発表 「やらせ」否定、ビンタの指示も「ありませんでした」

[ 2020年7月31日 18:45 ]

フジテレビ社屋
Photo By スポニチ

 フジテレビは31日、リアリティー番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラー木村花さん(享年22)がSNSで誹謗(ひぼう)中傷を多数受けた後に死去した問題で、検証報告を同社のHPで発表した。

 報告書によると、検証にあたっては社内関係部門を横断するメンバーを選任して担当させた。木村さんが出演した番組の38話の制作、配信、放送に関わる経緯を中心に、関係者の聞き取りを行い、関連する記録、資料等の確認を行った。また、番組の出演者、所属事務所の関係者への聞き取りも実施したという。

 制作側が出演者に対して言動や感情表現、人間関係などの指示や強要をした事実は「確認されませんでした」と報告。番組コンセプトに虚偽があり「やらせ」と一部で報道されたことに触れ、「いわゆる『やらせ』とは、存在しない事実を捏造したり、制作スタッフが出演者に対し、事実を大きく歪曲したりするよう指示しているにもかかわらず、それらがないかのように表示することを意味すると理解されるところ、そのようなことは確認されませんでした」とした。

 炎上のきっかけとされるのは3月31日に放送された38話。大切にしていたプロレスのコスチュームを男性出演者が誤って洗濯し木村さんが激怒した事件についても、「スタッフが木村花さんに対してビンタをするよう指示、強要した、或いは指示、強要するのを聞いたという証言はありませんでした」と説明した。

 出演者個々のSNSは、複数の制作スタッフが確認していたとし、「SNSの炎上への対応については、本番組では出演者全員に対して、SNSの使用上の心構えを説明し、アドバイスをしていました」という。

 木村さんの母・響子さん(43)は放送倫理・番組向上機構(BPO)に審議を申し立てる書類を提出。響子さんによると、花さんは生前、中傷が集中した番組内でのシーンなどについて、スタッフの指示があったと話していた。

続きを表示

2020年7月31日のニュース