藤井新棋聖地元は「万歳」大合唱!「瀬戸焼を超える名声」「この先まだ強くなる」

[ 2020年7月16日 21:03 ]

藤井七段、最年少タイトル!新棋聖に

藤井新棋聖の地元商店街ではくす玉が割られお祝いムード一色に(撮影・岸 良祐)
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 その瞬間、対局を見守っていたファンから「うぉ~!」「よっしゃあ!」「オッケー!」という歓喜の雄叫びが湧き上がった。将棋の藤井聡太七段(17)の地元・愛知県瀬戸市は、おらが町の最年少タイトルホルダー誕生で一瞬にしてお祭り騒ぎに。何度も何度も「万歳!」の大合唱が夜空に響き渡った。

 市内3カ所(市文化ホール、パルティせと、せと銀座通り商店街)で開催されたパブリックビューイング(PV)の会場では、タイトル獲得を祝って「おめでとう 藤井聡太 棋聖」と書かれた記念おちょこが来場者にプレゼントされた。瀬戸将棋文化振興協会が企画したもので、市内の瀬戸焼業者が500個を製作。瀬戸焼は日本六古窯の一つで、陶磁器を表す一般名「瀬戸物」として広く認知されている。それだけに、市内在住の76歳男性は「私は根っからの藤井ファン。瀬戸焼を超える名声ですね」と喜んだ。

 ファンの間で“聖地”とされる「せと銀座通り商店街」では、シャッターに貼り付けての大盤解説や、テレビ画面を使ったPVで応援。集まった約60人のファンの前で勝利を祝うくす玉が割られ、「藤井聡太 棋聖 おめでとう」と書かれた垂れ幕を誰もがうれしそうに見上げた。商店街で洋品店を営む飯島加奈さんは、大盤解説をしながら歓喜の瞬間を迎え「もう言葉になりません」と声を震わせた。そして「藤井七段は元気や刺激をくれる存在。まだ王位戦も続くので、私たちは変わらず応援を続けたい」としみじみ話した。

 市文化ホールで開催されたPV(市主催)には約160人が来場した。9日の第3局では定員60人と90人の小ホール2カ所で対応したが、今回は最大1500人が収容可能なホールに変更。そのため、ソーシャルディスタンスの確保など、新型コロナウイルスへの感染対策も十分考慮した上での運営となった。市内在住の76歳男性は「凄いの一言。プレッシャーもあったのに、尋常じゃない。地元にとってもいいお祝いです。この先まだ強くなると思うと楽しみです」と興奮を抑えられず。早くも藤井の2冠奪取に思いを向けていた。

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2020年7月16日のニュース