岸博幸氏 麻生財務相は「2つの点で明確に間違っている」 10万円給付「手を挙げる方に」で

[ 2020年4月19日 11:09 ]

TBS社屋
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 元経産省官僚の経済学者・岸博幸氏(57)が19日、TBS系「サンデージャポン」(日曜前9・54)に生出演。安倍晋三首相が新型コロナウイルス対策として、減収世帯に限った30万円給付は取り下げ、所得制限を設けず、国民1人当たり10万円の現金を一律給付する形に方針転換したことに言及した。

 岸氏は「1世帯30万円で全世帯2割ぐらいに配るよりは、やっぱり全員に10万円のほうがいいだろうなと思う。所得制限はある程度入れたほうがいいとは思うけど、よりスピーディーにできるので、今回の全員に配るほうがいいと思う」と一定の評価をした。

 麻生太郎財務相が17日の閣議後の記者会見で、新型コロナウイルス対策で政府が検討している全国民への10万円給付について、一方的に支給するのではなく「要望される方、手を挙げる方に配る」との考えを示したことにも言及。岸氏は「麻生さんの物言いだからという点はあるが、2つの点で明確に間違っていると思う」とキッパリ。「11年前、リーマンショックの給付金、1万2000円配ったが、市町村から送られてきた申請書を提出するという(手を挙げた人に配るのと同様な)形を取って(失敗して)いる。あと、政府は今回、30万円から10万円に変える段階で、給付金の性格を明確に変えているんです。(30万円の時は休業等による収入の減少を理由に挙げていたが)今回は外出自粛でさまざまな活動が制約されることとなる全国すべての国民に新たな給付金を出しますとなっている。これなら高額の人も受ける権利がある」と指摘。そのうえで「私もちゃんと受け取ったうえで、自分が寄付したいところに寄付する、また、自分がサポートしたい飲食店とかにサポートするというのがいいと思う」と主張。「非常に麻生さんらしい、上から目線。国民の気持ちを考えていない」とバッサリと斬り捨てた。

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2020年4月19日のニュース