たのきん、SMAP…ジャニーさん ユニット名に込めた思い 嵐は「最初に呼ばれるアイドル」に

[ 2019年7月10日 00:10 ]

ギネスブック2012年版に掲載されたジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長の写真。「最も多くのコンサートをプロデュースした人物」「最も多くのNo.1シングルをプロデュースした人物」の2部門で認定された
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 9日に87歳で死去したジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川さんは、「SMAP」や「嵐」の名づけ親でもあり、ユニット名についても様々なエピソードを残した。

 TBSドラマ「3年B組金八先生」に出演した田原俊彦(58)、野村義男(54)、近藤真彦(54)の3人組は、それぞれの頭文字から「たのきんトリオ」。ただし、マッチについては「こん」ではなく「きん」にしたことが奏功したと生前語っていた。

 ジャニーさんによると「SMAP」は、もともと「光GENJI」に在籍した年少メンバーたちを指した造語だったという。「S」は佐藤アツヒロ(45)のイニシャル。「M」「A」も姓からの、「P」はあだ名の頭文字。その後、「光GENJI」のバックで踊っていたメンバーらが組んだ別の6人組のユニット名となった。

 「TOKIO」については海外展開を考えて命名。東京から世界に発信するアイドルを目指した。「城」「山」「国」「松」など、和風をより強調できるような漢字が姓に入っているメンバーを集め、「海外向けにはTOKYOよりもTOKIOの方がいい」と考えた。これに対して、兵庫県と奈良県出身のコンビで関西色を初めて全面に出したのが「KinKi Kids」。2人組のユニットを売り出したのは初めてだった。

 6人組の「V6」は1995年にバレーボールW杯のメージキャラクターとして結成され、volleyball(バレーボール)、victory(栄光)、visual(視覚的に)など「v」のつく言葉に由来する。

 「嵐」は、日本語の50音順でも、アルファベット順でも「最初に呼ばれるアイドル」として、「あ」と「A」で始まることにこだわった。1999年、滝沢秀明氏(37)が中心的存在だった「ジャニーズJr.」の中で、「MAIN」と呼ばれたメンバーを軸に結成。「M」は松本潤(35)、「A」は相葉雅紀(36)、「N」は二宮和也(36)。「I」の生田斗真(34)は加わらず、大野智(38)と櫻井翔(37)が入った。

 「Kis-My-Ft2」のようにグループ名は頭文字の組み合わせなどのケースも多く、「ジャニーズJr.」のユニット名にその傾向がある。在籍人数が300人前後ともいわれるスター予備軍をジャニーさんが“指揮”する際、一人一人の名前と特徴を覚えやすくするためだという。

 中でも「KAT-TUN」には、様々な意味が込められている。アルファベットは6人のイニシャルで、ハイフンの「-」はファン。発音が似ているため、欧米の漫画「cartoon」にもかけており、漫画が次へ次へと読みたくなるように、ファンにも興味が尽きないグループをと願った。
 
 昨年CDデビューした6人組「King&Prince」には、それぞれ3人ずつによる「Mr.KING」と「Prince」があり、「双方が戦いによって火花を散らし、互いを高め合っていってほしい」との思いが込められている。

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2019年7月9日のニュース