【柳沢慎吾のひとり甲子園“再現動画”】お姉ちゃんのおかげ…ボクの「ルーツ」東海大相模

[ 2018年7月23日 09:00 ]

ルーツは東海大相模。同じ神奈川の鉄板ネタ、横浜高校応援団を再現する柳沢慎吾
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 ボクは神奈川県小田原市の八百屋の息子として生まれた。自営業だったから両親が忙しくて。幼い頃から夏になると「慎吾はテレビの前に柿の種さえ用意していればいい」と言われるほど甲子園に夢中になっていた。おばあちゃんなんて「この子ずっとテレビ見てる、やだね〜」ってあきれちゃうぐらい。

 みんなでテレビ観戦するより、1人で集中して見たいタイプ。しかも、どんなに暑くても部屋のクーラーはつけない。甲子園で戦っている球児たちの気持ちに少しでも近づきたいから。そうやって応援してると、3年間の全てを出し切って敗れた選手の姿を見て、ボクも一緒に泣いてしまうんだ。

 初めて生観戦したのは中学生の頃。お姉ちゃんに誘われて県大会決勝戦を見に行った。東海大相模の原辰徳選手が甘いマスクと強打で大観衆を魅了していた。

 帰宅後、原選手と同い年のお姉ちゃんに食卓で、突然「やってみなよ」と言われた。「何が?」って聞き返したら「何がじゃないよ。応援でしょ」って怒るわけ。仕方ないから♪T!O!K・A・I!――って「Tのマーチ」(※文末の動画<1>参照)を口ずさんだ。そうしたら、「次はピッチャー」「ブラスバンドもね」と注文が増えていく。しまいには監督や応援団長の物まねまで。気付いたら、1人で試合を“再現”していた。

 これが「ひとり甲子園」のルーツ(※文末の動画<2>参照)。今の自分があるのはお姉ちゃんのおかげだし、高校野球が「柳沢慎吾」という人間を形成してくれたと言っても過言じゃない。ただ、いまだに野球のルールはよくわかってないんだけどね(笑い)。

 ルーツが東海大相模なら、鉄板ネタは横浜高校。軍歌を参考にした応援歌は第一、第二、第三、第五、第六とあって勇ましい。男子校だから迫力満点よ。「横高アトム」(※文末の動画<3>参照)「B1」などを含めて切れ目なく続く応援は相手にとって脅威。春夏計5回も全国制覇した名門は、応援も全国トップクラスだ。

 全国で指折りのブラスバンドといえば、習志野(千葉県)。オリジナルチャンステーマ「レッツゴー習志野」(※文末の動画<4>参照)は、習志野市が公式動画を作っちゃうぐらい市民に浸透している。「美爆音」と呼ばれる吹奏楽部の演奏にはファンが多いし、大所帯のチアリーダー、声量あふれる応援も圧巻。地元のプロ球団ロッテのチャンステーマも取り入れていて、全国にも広がっている。でも、やっぱりリズミカルで統制された習志野の応援がとびきりだよね。

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