三谷幸喜氏脚本「黒井戸殺し」推理劇のキーマンは藤井隆“立ち聞きの名人”変幻自在の演技で魅了

[ 2018年4月13日 15:30 ]

脚本家・演出家の三谷幸喜氏がミステリーの女王アガサ・クリスティーの名作を脚色するドラマ第2弾「黒井戸殺し」に出演する藤井隆(C)フジテレビ
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 脚本家・演出家の三谷幸喜氏(56)がミステリーの女王アガサ・クリスティーの名作を脚色するドラマ第2弾、フジテレビ「黒井戸殺し」(14日後7・57〜11・10)に、お笑い芸人の藤井隆(46)が出演する。

 2015年1月に高視聴率をマークし、好評を博した「オリエント急行殺人事件」(第一夜=16・1%、第二夜=15・9%、ビデオリサーチ調べ、関東地区)に続き、狂言師の野村萬斎(51)が主演し、名探偵・勝呂武尊(すぐろ・たける)に扮する。今回は、推理小説史上に残るクリスティーの名作「アクロイド殺し」の日本初映像化に挑んだ。

 「アクロイド殺し」は、クリスティーが1926年に発表した6作目の長編小説。名探偵エルキュール・ポアロのシリーズ3作目に当たる。英国の片田舎キングズ・アボット村で、村の名士アクロイド氏が短刀で刺殺されるという事件が発生。その直前には、アクロイド氏の婚約者フェラーズ夫人も睡眠薬による自殺を遂げていた。町医者・シェパードは2人の検死を担当し、異常事態を手記に書き留める。

 シェパード医師の手記を読む形を採り、物語は展開。結末におけるトリックの斬新さは当時世界中に衝撃を与え、そのトリックをめぐり「フェア・アンフェア論争」が引き起こされ、長らく「映像化不可能」とされてきた。

 「黒井戸殺し」は物語の舞台を昭和27年(1952年)の日本に置き換え。名探偵ポワロ→勝呂(萬斎)と相棒を組み、事件の謎に立ち向かうシェパード医師→柴平祐役に大泉洋(45)を起用。藤井は、殺害される村の名士・黒井戸禄助(遠藤憲一)の家の執事・袴田次郎を演じる。

 三谷作品は16年のNHK大河ドラマ「真田丸」に出演。最終回、主人公・真田幸村(堺雅人)と最後まで行動を共にした忍び・佐助を好演した。4年ぶりに再演される舞台「酒と涙とジキルとハイド」(27日〜5月26日、東京芸術劇場プレイハウス)にも起用されている。今作については「撮影初日、セットに入った時に“事件”が起こりそうな予感にあふれていて、とても楽しかったです。執事の袴田役をやらせていただいております。いろいろな場面を目撃している袴田をどうぞよろしくお願いします」と振り返っている。

 同局の渡辺恒也プロデューサーは「藤井さんに演じていただいた袴田という役は“立ち聞きの名人”と言われるほど、至る所に顔を出しては推理をしていく役どころです。実は鋭い観察眼を持った人物で、袴田が見たことや推理したことから物語が展開していくというシーンがいくつかあります。そういう意味では、今回の推理劇のキーパーソンになると思います」と役柄を説明。

 「藤井さん自身もとても頭の良い方で、まじめに演技されているのか?ふざけているのか?その境界線が分からない変幻自在な部分があり、とても細かく計算されて役作りをされていると感じました」と高く評価している。

 余貴美子(61)草刈民代(52)向井理(36)佐藤二朗(48)和田正人(38)が三谷作品に初参加。三谷作品の常連と言える松岡茉優(23)秋元才加(29)寺脇康文(56)今井朋彦(50)吉田羊(年齢非公表)浅野和之(64)斉藤由貴(51)遠藤憲一(56)と豪華キャストが勢揃い。演出は「世にも奇妙な物語」シリーズや「リーガルハイ」シリーズ、「マルモのおきて」などの城宝秀則氏が担当した。

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2018年4月13日のニュース