美空ひばりさん“最古の映像”発掘 TBS特番で10・6初公開

[ 2016年9月28日 08:50 ]

TBSの特番「実録!ひばりと裕次郎」のナビゲーターを務める仲間由紀恵

 不世出の歌手美空ひばりさん(享年52)の“最古の映像”が発掘された。レコードデビュー前の1949年(昭24)、12歳で「東京ブギウギ」などを歌っている映像。来月6日放送のTBS特番「実録!ひばりと裕次郎 幻の映像ついに初公開 昭和スター伝説の真相」(後7・00)でテレビ初公開される。

 発掘されたフィルムは、1958年公開の映画「ひばりのアンコール娘」の一部分。同作はそれ以前に公開された主演3作の映像を使って構成しており、使われた作品の中では49年の映画「びっくり五人男」が最も古い。「…五人男」の映像は部分的に発見されているが、笠置シヅ子が歌った「東京ブギウギ」と岡晴夫の「港シャンソン」の2曲をひばりさんが歌うシーンは新発見。これ以前の映像は確認されておらず、現存する最古の映像となる。

 フィルムが眠っていたのは東京・九段の「記録映画保存センター」。4年前に新潟の化学会社の倉庫で見つかり、同所が譲り受けた。製作した新東宝(現国際放映)にもフィルムは残っていない。特番制作にあたってスタッフが関係各所に秘蔵映像が残されていないか発掘を試み、存在にたどり着いた。

 12歳の少女とは思えない驚きの歌唱だ。「東京ブギウギ」の歌唱で見せる歌い回しや立ち居振る舞いは大人顔負け。笠置が「うますぎる」と驚いたというエピソードも納得できる。落合芳行プロデューサーは「12歳のひばりさんが既に完成されていたことが驚きでした。この少女が昭和の人々に希望を与える存在になっていくことを思うと感無量です」と話している。

 長男でひばりプロダクション代表の加藤和也氏も「現時点でこれより古い映像は確認できていない」と最古の映像と認めた。「67年前の姿をファンの皆さまにご覧いただけることがうれしい」と喜んでいる。

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