中村梅之助さん死去、85歳 前進座で活躍、初代遠山の金さん

[ 2016年1月20日 11:46 ]

1997年、前進座公演の歌舞伎十八番「鳴神」とシェークスピアの「ベニスの商人」製作発表で笑顔の中村梅之助さん

 NHK大河ドラマ「花神」や「遠山の金さん捕物帳」で知られる俳優で劇団前進座代表の中村梅之助(なかむら・うめのすけ、本名三井鉄男=みつい・てつお)さんが18日午前7時25分、肺炎のため東京都内の病院で死去した。85歳。東京都出身。親族と劇団員で密葬を行った。劇団葬を3月3日午前11時から東京都港区南青山2の33の20、青山葬儀所で行う。喪主は長男で俳優の梅雀(ばいじゃく、本名進一=しんいち)氏。

 前進座創設者の一人、中村翫右衛門さんの長男として生まれた。1939年、「勧進帳」の太刀持ちで四代目梅之助を名乗る。82年、翫右衛門さんの死去に伴い前進座を継承。創立者たちに次ぐ第2世代の中心として劇団の運営に取り組んだ。

 芸域は幅広く、歌舞伎では「勧進帳」の弁慶、「魚屋宗五郎」の宗五郎をはじめ、多くの当たり役を持つ。伝統演劇の技法を背景に、歴史劇や「赤ひげ」など山本周五郎作品に出演した。

 テレビでは「花神」で主役の大村益次郎、「遠山の金さん捕物帳」で初代金さんを演じたほか、「伝七捕物帳」などに主演。映画出演作に「風林火山」「母べえ」など。

続きを表示

2016年1月20日のニュース