反町隆史 撮影初日に触れた「相棒」水谷豊の本質「だから愛される」

[ 2015年10月20日 11:10 ]

「相棒」新シリーズで法務省から出向してきた冠城亘役を演じる反町隆史
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 今年の初回ドラマ視聴率の最高を更新したテレビ朝日「相棒」(水曜後9・00)新シリーズ。その原動力となったのは、明らかに新加入の反町隆史(41)だ。40代となって円熟味が増してきた演技。頂点を極めた20代とはまた違った景色を眺めながら、役者という仕事に臨んでいる。

 14日にスタートした「相棒」はついにシーズン14を迎えた。その人気はとどまるところを知らず、関東地区で18・4%をマーク。今年のドラマ初回視聴率でトップに躍り出た。

 高い視聴率に反町が貢献したのは言うまでもない。法務省から出向してきた冠城亘(かぶらぎわたる)役で、初の警察外部からという設定もさることながら、杉下右京(水谷豊)の歴代“相棒”の中でもビッグネームということもあり、視聴者に「お手並み拝見」との気持ちが働いたのだろう。

 関係者によると、数字について反町の反応は薄いという。長丁場のドラマで初回の数字に一喜一憂してどうする、といったところか。ただ、ドラマの影響力の大きさには本人も驚いた。

 「出演が決まって、知り合いや友達から“おめでとう”と、いくつもメールをもらったんですよ。祝福の言葉なんて大河ドラマ(02年、利家とまつ)に出たときでもなかったのに」

 90年代後半、ドラマ「ビーチボーイズ」「GTO」で人気は絶頂を迎えた。30代に入ってからもドラマ「ホットマン」、映画「男たちの大和」「蒼き狼」など、着実にキャリアを積み上げてきた。そんなトップ俳優が、大人気ドラマとはいえ“従”の立場で出演。最近は露出が少なかったことも加わり、祝福だけではなく雑音も少なくなかった。しかし「いろいろ悪く言ったり書いたりするヤツは多いわけで、そういうことを気にして仕事をしたことは一度もありません」と笑い飛ばす。「今感じていることや、人間として大切だと思うことに忠実にいたいと思ってますね。それにそって仕事をして、生活しているつもりです」とポリシーは明快だ。

 「相棒」出演を決めた理由は「出来上がっている世界の中で、自分の演技の振り幅をどこまで試すことができるのか」という、演技者としての可能性を突き詰めたかったこともあるが、何よりも水谷豊に対する興味が大きかった。

 「小学生の頃に見ていた“熱中時代”の先生ですから。それからずっと一線で活躍されている方。共演できるということはとても興奮しました」

 そして迎えた撮影初日に、いきなり水谷の本質に触れた気がした。

 水谷が現場に入り、初顔合わせのあいさつ。しかし、待てども待てども撮影が始まらない。水谷がスタッフ一人一人に、丁寧にあいさつしていたからだ。「だからみんなに愛されて、人柄が映像ににじむんでしょうね」と感心した。

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