大沢たかお　ストイックじゃない肉食系男子　「眠い」が「悩んでる」に

イメージとは違い？ざっくばらんな大沢たかお
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　ＮＨＫ大河ドラマ「花燃ゆ」がいよいよ完結する明治編に突入した。今年１月の放送開始以来、物語の推移とともに多くの主要キャストが画面から消えていく中、最後まで登場するのが俳優・大沢たかお（４７）だ。女優・井上真央（２８）が演じるヒロインの義兄で、最後は夫婦になる初代群馬県令・楫取素彦（かとり・もとひこ）の役。主演の井上をしっかりと支え続ける大沢の俳優としての魅力と素顔に迫る。

　想像以上に人当たりがいい。一見、ストイックで近寄り難い雰囲気だが、実際に近づいて話してみると、気さくで、ざっくばらんだ。

　「いつも取材の時“僕はストイックじゃない”と話しているのに、それが記事になると結局“ストイックな人”になっちゃう。“きょうは眠いな”と思って歩いているだけなのに“悩んでる”と言われてしまうんです」と笑う。

　「花燃ゆ」の撮影の合間、井上真央と雑談を交わす姿がよく目撃されている。井上は「基本的に食べ物の話ばかりして盛りあがってます。大沢さんは肉が好きで、野菜は好きじゃない。本当に肉食です」と明かすが、それもストイックなイメージからほど遠い。

　大沢は「それは井上さんが僕に肉のことしか聞いてこないからですよ。僕が“肉の人”みたいになっちゃってるけれど、そんなことはない。まあ、主役の人がそう言うんだったら、それでいいです」とまた笑う。

　井上とは、年齢の離れた、仲の良い兄妹に見える。妹は素敵な兄を慕い、兄は可愛い妹をいたわる。そんな親しい関係性がうかがえる。

　大沢は「井上さんは真面目。大きな花というより、かれんというか、ささやかだけれど一生懸命に咲く花という感じ。色は白。そういう美しさがある」と話す。

　井上は「大沢さんは引っ張っていく力がある人。監督やプロデューサーにも向いていると思います。いつも私の前にドンと立って“行くぞ！”と言ってくれる感じ」と語る。

　そんな２人の良好な関係が、ドラマにプラスに働いている。第３１話（８月２日放送）で、主人公・美和（井上）が獄中の義兄（大沢）に、胸に秘めた思いを熱く語る場面があった。演出の渡辺良雄氏（５０）は「あの場面の井上さんは恐ろしいほどきれいだった。大沢さんとの良い関係性がプラスアルファとしてにじみ出たと思う」と証言する。

　大沢は「井上さんはいつも集中している。どんな細かいシーンでも気持ちが抜けていない」と井上を称えるが、主役を支える共演者として大沢が井上の名演を引き出したことは間違いない。