河瀬監督「2つ目の窓」10月パリで100館大規模公開が決定

[ 2014年7月26日 18:20 ]

「2つ目の窓」の初日舞台あいさつに立った(左から)渡辺真知子、村上淳、村上虹郎、河瀬直美監督、吉永淳、松田美由紀

 今年5月の第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された河瀬直美監督(45)の最新作「2つ目の窓」が、10月1日からパリで公開されることが決まった。100館の大規模公開となる。26日、東京・テアトル新宿で初日舞台あいさつに立った河瀬監督が明らかにした。

 また、世界18カ国で上映されることも決定。河瀬監督は「『2つ目の窓』が、皆さんの窓に鍵を渡せるような作品になれば、うれしいです」と語った。

 鹿児島県・奄美大島を舞台に親の死や失踪、初恋などを通して少年(村上虹郎)と少女(吉永淳)が成長する姿を描く河瀬監督の“最高傑作”。

 河瀬監督は「この作品を作る少し前に、私をこの世につなぎとめてくれていた育ての親である養母・宇乃がこの世を去りました。その時以来、表現者として自分が何を作ればいいのか考えていましたが、自分のルーツがあるこの奄美大島を心の拠り所に製作を進めました」と製作意図を説明。

 ほかに村上虹郎(17)吉永淳(21)松田美由紀(52)村上淳(40)渡辺真起子(45)が登壇し「これまでの私の作品は、プロでない人たちがリアルに作品の中で生きているのが評価されていたところでもあるのですが、本作はここにいるキャストの皆と杉本哲太さん、世界で胸を張って演技ができる日本を代表する俳優陣が、これまでの経験を捨てさせられ、生身の自分自身の生きざまをえぐり出されながら、スクリーンの中を生きてくれました。太鼓判を押したいです」とキャストに感謝した。

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2014年7月26日のニュース