ASKA被告 治療法の詳細判明 ニセ薬物を何度もあぶって…

[ 2014年7月5日 06:45 ]

3日、保釈されて報道陣を前に一礼するASKA被告

 覚せい剤取締法違反(使用、所持)罪などで起訴され、3日に保釈された歌手ASKA(本名宮崎重明)被告(56)の“脱シャブプロジェクト”の詳細が分かった。関係者によると、受ける治療は「条件反射制御法」。入院先とみられる千葉市の病院には、この治療の第一人者がいる。

 この治療法は例えば、注射器で覚せい剤を打っていた人には、実際に生理食塩水を注射することで「あれ?快感がない」と思わせる。これを何度も繰り返すことで「注射する=何も起きない」という条件反射を体に覚え込ませるのだ。

 ASKA被告の場合は、自宅から使用済みのガラスパイプが押収されており、覚せい剤をあぶって使っていた。関係者によると、第一人者の医師は、吸引しても人体に影響のない“気化する結晶”を持っているため、ASKA被告はこれを何度もあぶって吸い、「覚せい剤は効かない」という意識をすり込んでいく治療となる。

 これまでは薬物を思い出させないような環境下に置くことが治療への第一歩だった。この治療法は、患者をあえて薬物への記憶にさらすことで欲求を生じさせ、この欲求に対して別の感覚を覚えさせていくことで、耐性を作っていくというもの。8年ほど前に編み出された治療法だという。

 薬物・アルコールなどの依存症から回復するためのリハビリ施設「館山ダルク」(千葉県館山市)の十枝晃太郎代表は「条件反射制御法で実際に薬物の疑似摂取治療を受けている人は、確かに使用欲求が出ない」と話した。

 治療期間は10週間。ASKA被告はまるで「パブロフの犬」の実験のように、何度も偽の覚せい剤をあぶる行為を繰り返すことになる。

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2014年7月5日のニュース