坂田藤十郎「曽根崎心中」千秋楽 お初演じ納めに万感、涙も

[ 2014年4月27日 05:30 ]

 歌舞伎の人間国宝、坂田藤十郎(82)が主演の「曽根崎心中」が26日、東京・銀座の歌舞伎座で千秋楽を迎えた。

 遊女のお初としょう油屋の徳兵衛の悲恋物語。藤十郎が中村扇雀を名乗っていた53年に復活した近松の世話物。60年以上ヒロインを演じ続けたが、1351回目のこの日が最後。「お初と会えないと思うと今は寂しい。お初は19歳の女性だが、年齢ではなく彼女の生きざまを演じてきた」と感慨深げな様子。

 歌舞伎では異例のカーテンコールも行われ、「山城屋」の掛け声と大きな拍手。「お客さまから温かい風をいただいたようです。こういう時間を過ごすことができて感謝しています」と涙ぐんだ。

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