籾井NHK会長 初の定例会見「批判は甘んじて受ける」 

[ 2014年2月13日 21:28 ]

就任後初の定例記者会見に出席したNHKの籾井勝人会長

 NHKの籾井勝人会長は13日、従軍慰安婦などをめぐる発言が問題となった就任会見後、初の定例記者会見に出席し、発言を既に取り消していることを強調した上で「放送法に基づいて不偏不党、公平公正、表現の自由などの原則を守って放送する」と繰り返した。

 籾井会長は、自身の発言に国内外から批判が上がっていることについて「個人的見解を述べたことは誠に申し訳ない。海外の批判は甘んじて受けるしかない」と陳謝する一方で、発言内容の適否については「コメントを差し控える」と述べるにとどめた。

 就任会見で「政府が『右』と言っているものを『左』と言うわけにはいかない」とした国際放送の方針についてあらためて問われると、NHK国際番組基準を引用しながら「原則、政府の重要政策と国内世論を報道する」と応じた。沖縄県の尖閣諸島や島根県の竹島をめぐる問題は「もうはっきりしているわけで、政府の主張に基づいて放送する必要がある」と述べた。

 連日、国会に参考人招致されている事態については「(通常業務に)空白ができているとは思わない」と答え「今日は定例会見だから就任会見のことはあまり聞かないでほしい。済んだことだから」とも語った。

 籾井会長は1月25日の就任会見で、従軍慰安婦問題について欧州の国名を挙げて「どこの国にもあった」と発言。参考人として出席した国会で「個人的見解はすべて取り消したい」とした上で、慰安婦、国際放送や「通っちゃったので言ってもしょうがない」とした特定秘密保護法など5項目の発言を撤回している。

 NHKは、籾井会長の発言をめぐり12日夕までに視聴者から約1万6000件の意見が寄せられたことを明らかにした。約60%が批判、約25%が肯定する意見だったという。

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2014年2月13日のニュース