ピート・シーガー氏死去、94歳…「花はどこへ行った」作曲

[ 2014年1月28日 20:50 ]

米ニューヨークで歌うピート・シーガー氏(左)=1975年

 1960年代に世界的にヒットした反戦ソング「花はどこへ行った」などで知られる米シンガー・ソングライター、ピート・シーガー氏が27日、老衰のためニューヨークの病院で死去した。94歳だった。米メディアが伝えた。

 「花はどこへ行った」はベトナム戦争への反対運動を、「ウィ・シャル・オーバーカム」は米公民権運動を象徴する歌となり、ボブ・ディランら多くのミュージシャンに大きな影響を与えたフォーク界の巨人。60年代前半にヒットした「天使のハンマー」や「花はどこへ行った」はピーター・ポール&マリーが歌い、日本でも人気が出た。

 19年、ニューヨーク生まれ。若い頃からウクレレやバンジョーなどの楽器に親しんだ。ジャーナリストを目指しハーバード大に進学したが退学。第2次大戦で米軍に従軍した後、バンド「ウィーバーズ」で活動し、「おやすみアイリーン」などがヒットした。

 50年代初頭には、共産党員だった過去を問題視され「赤狩り」の対象になり、バンドは解散。米議会下院の委員会に召喚され、証言を拒否して議会侮辱罪で禁錮刑の有罪判決を受けたこともある。

 晩年まで環境保護など政治運動に取り組み、近年は格差社会に抗議する「ウォール街を占拠せよ」運動のデモに参加した。2009年1月には、オバマ米大統領の就任記念コンサートで歌った。(共同)

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2014年1月28日のニュース