シルビア・クリステルさん死去 映画「エマニエル夫人」で一世を風び

[ 2012年10月18日 19:30 ]

亡くなった女優シルビア・クリステルさん

 映画「エマニエル夫人」(1974年)で一世を風靡したオランダの女優シルビア・クリステルさんが18日までに死去した。60歳。クリステルさんの代理人が明らかにした。

 クリステルさんはがんを患い、今年7月には脳卒中を起こしてアムステルダムの病院に入院していた。近く、身内だけの葬儀の後、埋葬されるという。

 代理人によると、17日夜から18日にかけて睡眠中に息を引き取った。

 モデルを経て72年に映画デビュー。ミス・テレビ・ヨーロッパに選ばれたこともある。

 代表作「エマニエル夫人」は、バンコクでセックスに目覚めていく外交官夫人を美しい映像で描いたソフト・ポルノで、日本でも大ヒットした。

 その後、米ハリウッドにも進出し、出演映画は50本を超えた。代表作はエマニエル夫人シリーズのほか「チャタレイ夫人の恋人」(82年)など。

 2010年にオランダのテレビドラマに出演したのを最後に女優業から退き、絵画制作をしながらアムステルダムで暮らしていた。

 私生活ではベルギーの作家ヒューゴ・クラウス氏との間に1男をもうけた。

 「エマニエル夫人」を配給した日本ヘラルド映画宣伝部長だった原正人さんの話 予想外の大ヒットだった。観客は圧倒的に女性が多く、映画館に入りきれなかった。当時は女性の意識の変革期で、時代の風と合っていた。彼女の魅力を最大限引き出した撮り方で、文学的なエロチシズムがきれいに描かれている。それが女性に受け入れやすい雰囲気をつくったのだろう。60歳とは若すぎる。(共同)

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