ベネチアで北野武監督が会見「笑いは相当な悪魔だと思う」

[ 2012年9月3日 23:41 ]

 イタリアで開催中の第69回ベネチア国際映画祭で3日、最高賞を競うコンペティション部門に選出された「アウトレイジ ビヨンド」の北野武監督が記者会見に出席、作品が公式上映された。

 北野監督は、徹底した暴力表現に笑いをにじませた作品について「緊張する場面に笑いが悪魔のように忍び寄る。笑いは相当な悪魔だと思う」と語った。

 同作品は東日本大震災で撮影を1年延期したが、北野監督は「日本の状況を見ていると、絆とか愛とか表面的なことになっていて、国は何もしないし、イライラした。逆にやくざ映画をやる気になった」と挑発的に述べた。

 上映に先立ち、北野監督がレッドカーペットに登場、地元イタリアのファンが求める握手に笑顔で応じていた。

 映画は、2010年の「アウトレイジ」の続編で、だまし合いと裏切りを重ねる暴力団組員の群像劇。日本では10月6日から公開される予定。

 コンペ部門の主要賞は8日(日本時間9日)の授賞式で発表される。(共同)

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2012年9月3日のニュース