森光子 五十鈴さんの死に「さみしい」毎日おなか抱えて笑っていたあの頃が…

[ 2012年7月11日 07:35 ]

72年、舞台「道頓堀」で共演した森光子(左端)と山田五十鈴さん(右端)

山田五十鈴さん死去

 山田五十鈴さんと2枚看板で東宝演劇を引っ張ってきた女優の森光子(92)は10日、都内の自宅で親友の訃報に接した。関係者によると早朝、お手伝いさんから山田さんの死を聞き、「大変、驚いていた」という。

 2人はともに、劇作家の故菊田一夫氏に見いだされ、本格的に舞台に進出。菊田氏演出の「ぼく東綺譚」「道頓堀」など60~70年代にかけて多くの舞台で共演。森は文書で「さみしいです。菊田先生がお元気でいらっしゃったころ、舞台の上でも、楽屋裏でも、毎日ふたりでおなかを抱えて笑っていました。ずいぶん仲良くしていただいたことを思い出します。この間、私が“放浪記”2000回を演じたとき(09年)も“よくやったわね。お祝いしなきゃ”と周りの方におっしゃっていたそうです」と悼んだ。

 00年ごろ、森が「放浪記」に出演していた芸術座(現シアタークリエ)の楽屋をふらりと訪れたこともあったという。「大きな背中が頼もしくて、こまやかにお気遣いなさる方でした。大好きな舞台を続けて、お互いここまでやってきましたね。どうか安らかにお休みください」と、約70年の女優人生をねぎらった。

 ▼草笛光子(「必殺仕事人」などで共演) 山田先生は私にとって大切な芸の師匠であり、人生の師匠でもありました。たくさんの舞台をご一緒させていただいたことは私の宝となっています。

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2012年7月11日のニュース