「ヒミズ」園監督が喜びのスピーチ「若者の未来にささげます」

ベネチア国際映画祭の授賞式でトロフィーを受け取った、映画「ヒミズ」の園子温監督

　イタリアの第６８回ベネチア国際映画祭の授賞式が１０日夜（日本時間１１日未明）開かれ、日本人俳優２人がマルチェロ・マストロヤンニ賞（新人俳優賞）を受賞した映画「ヒミズ」の園子温監督（４９）が登壇。トロフィーを受け取り、英語で「この映画をあらゆる若者の未来にささげます」と述べた。

　受賞した染谷将太（１９）と二階堂ふみ（１６）の２人は６日の公式上映後に帰国。代わりに園監督が受け取った。授賞理由について、審査員の米国のトッド・ヘインズ監督は「熱狂的で感動的な青春の体験を観客に伝えた２人の若く情熱的なスターに贈る」と述べた。

　最高賞の金獅子賞はアレクサンドル・ソクーロフ監督のロシア映画「ファウスト」が受賞した。審査員長は米国のダーレン・アロノフスキー監督。

　その他の主な受賞は次の通り（敬称略）。

　▽銀獅子賞（監督賞）＝ツァイ・シャンチュン（「人山人海」）▽審査員特別賞＝「テッラフェルマ」（エマヌエーレ・クリアレーゼ監督）▽最優秀男優賞＝マイケル・ファスベンダー（「シェイム」）▽最優秀女優賞＝ディニー・イップ（「シンプル・ライフ」）（共同）