「題名のない音楽会」復興応援コンサートを開催

[ 2011年4月19日 06:00 ]

テレビ朝日「題名のない音楽会」の復興応援コンサート、(左から)平原綾香、さだまさし、黒柳徹子、佐渡裕氏

 テレビ朝日の長寿番組「題名のない音楽会」(日曜前9・00)が東日本大震災の復興応援コンサートを開催し、24日と5月1日に放送する。1964年の番組開始から復興支援公演は初めて。黒柳徹子(77)がゲスト司会を務め、さだまさし(59)や平原綾香(26)ら歌で被災地にエールを送る。

 当初は番組開始時からのスポンサー、出光興産の創業100周年を記念する華やかなコンサートが予定されていたが、震災後に予定を変更。「祈り」と「勇気」、「チカラ」をテーマに掲げ、収録を済ませた。

 レギュラー司会の世界的指揮者、佐渡裕氏(49)はいつもの決めゼリフ「皆さんと一緒に新しいページをめくりましょう!」を「皆さんと一緒に日本の新しいページをめくりましょう!」に変えて、復興の願いを呼び掛けた。

 95年の阪神大震災からの復興のシンボルとして05年に開館した兵庫県立芸術文化センターの芸術監督も務めている。「被災地にいて美しいものに触れたいと思っている方に届くものが、僕たちの音楽だったらこんなにうれしいことはない」と思いを込めて唱歌「故郷」などでタクトを振った。

 黒柳は青森へ疎開したことがあり「ここにいられるのも、東北の方に助けられたからなのかもしれない」と涙ぐんだ。「皆さんに優しくしていただいて、食べ物を分けていただいたり、お風呂にいれてもらったり…。私たちきょうだいを本当に助けてくださいました」と目頭を押さえ、「皆さんと一緒に音楽を聴いて、元気なメッセージをお伝えできればいいと思っております」と語りかけた。

 さだは「阪神大震災で弟を亡くした中学生から“ラジオで聴いて、頑張ろうという気持ちになれた”というメッセージをもらった」という「道化師のソネット」を披露。平原は代表曲「ジュピター」を選曲し、「“一人じゃない、胸の奥でつながっている”という歌詞がありますが、それがまさに今の私の思い」と話した。

 ほかに、Chage(53)、作曲家の服部隆之氏(45)、ギタリストの村治佳織(33)らが出演。公演後、出演者は会場出口で募金箱を持ち、募金を呼び掛けた。

続きを表示

2011年4月19日のニュース