ポスト・ポッターは“ダウニー・ホームズ”

[ 2009年12月16日 06:00 ]

 映画「シャーロック・ホームズ」(来年3月12日日本公開)のワールドプレミアが14日(日本時間15日)、物語の舞台である英ロンドン市内で行われた。公開前からシリーズ化がささやかれる中、名探偵ホームズ役の米俳優ロバート・ダウニー・Jr(44)は「またやりたい」と熱望。同じ英国を舞台とする「ハリー・ポッター」シリーズに続く世界的作品の候補に名乗り出た。

 ロンドンを代表する映画街レスター・スクエア。雨天の上、気温1度と極寒の夜となったが、約3000人の“シャーロキアン”(ホームズファン)が屋外のグリーンカーペット前に詰めかけ、ダウニー・Jrは「パーフェクトな天気。ロンドンらしい雰囲気で最高だ」と白い息を吐きながら興奮。ロンドンの街並みのシルエットが黒く描かれた約50メートルのカーペットをガイ・リッチー監督(41)、助手のワトソン博士を演じるジュード・ロウ(36)らと約1時間かけて歩き、「ガイとはとても良い友達になったし、ジュードとは良いコンビになれた。また撮る気はあるよ」と、真剣な表情で話した。
 配給元ワーナー・ブラザース映画の英国を舞台にした代表作といえば、ハリー・ポッター・シリーズ。10年11月、11年7月公開の第7章2部作で完結する。現在同社はこれに続く新シリーズを模索。そこに、原作者コナン・ドイル生誕150周年の節目に欧米で公開されるホームズが浮上した。「ハリー…」第6章と同じプレミア会場での試写では多くの観客がスタンディングオベーションで絶賛。現地メディアは「新しい“007”のようだ」と英国を代表する作品と並べて評した。
 本作以降の展開は未発表だが、原作でホームズの天敵であるモリアーティ教授がエンディングでシルエットのみ登場するため、プレミア前の会見でも「モリアーティは誰だ?」との質問に注目が集まった。製作陣は「言えない」とシリーズ化に含みを残した。
 ロウは「原作はいっぱいあるから作りやすい」、リッチー監督も「(作品に)暖かい風が吹けばね」と手応えを感じている様子。ダウニー・Jrも「いまはまだファミリービジネス(始めたばかり)の段階だから」と控えめながら、次を見据えていた。

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2009年12月16日のニュース