動画サイトのTVブレイク 投稿2万曲「著作権侵害」

[ 2009年11月13日 21:16 ]

 動画投稿サイト「TVブレイク」の内容をめぐり著作権侵害の有無が争われた訴訟で、東京地裁は13日、運営会社ジャストオンライン(東京)側に対し、動画ファイル約2万曲分の送信差し止めと約8900万円の支払いを命じた。原告日本音楽著作権協会(JASRAC)側の勝訴。

 岡本岳裁判長は判決理由で「ジャスト社は著作権侵害の可能性が極めて高いことを認識しながら、ファイル削除などをせず、利益を得ている」と指摘した。
 JASRACは動画投稿サイトに関する利用許諾規定を設け、「YouTube(ユーチューブ)」「ニコニコ動画」など大手動画サイト事業者の大半と既に契約を結んでいる。
 判決は「サイト内のカテゴリー『タレント』『韓流スター』などは、放送物の複製を当然の前提としたものと想定でき、ユーザーによる他人の著作物の利用を誘発している」と判断。
 その上で「ユーザーによる権利の侵害があったとしても、サイト上に著作権侵害された多数の動画が掲載される事態を生じさせた社の責任は否定できない」として、動画を投稿したユーザー側に責任があるとするジャスト社側の主張を退けた。
 JASRACは「動画投稿サイトでの著作物利用に関し、運営事業者に責任が及ぶことを明確に示した判決。高く評価する」としている。

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2009年11月13日のニュース