これで何回目?ブルース・リー記念館計画「今度こそは」

[ 2009年10月26日 10:19 ]

 1973年に32歳の若さで亡くなったカンフー映画の世界的スター、ブルース・リー(中国名・李小龍)が暮らしていた香港の旧宅を改修し、記念館にする計画が進んでいる。香港政府は記念館の設計を今夏から公募、年明けにも採用作品が決まる見通しだ。香港では浮かんでは消えてきた計画だけにファンは「今度こそは」と期待している。

 旧宅があるのは香港・九竜半島側の市街地の一角。リーが亡くなる73年まで住んでいたが、今はモーテルとなっている。
 計画では、敷地面積835平方メートルの2階建ての建物を改築。ヌンチャクなどリーゆかりの品を展示するスペースや、カンフーの練習場、図書室、リーのドキュメンタリー映画を放映する映写室などを設ける予定だ。
 後押しするのは香港のファン。所有者の資産家が昨年、四川大地震の支援金確保のため旧宅を競売に掛けようとしたが、保存を望むファンの声に押され、競売を中止。土地と建物を政府に無償提供し、記念館とすることに同意した。
 香港では約10年前に映画資料館にリーの展示室を設置する計画が浮上。2005年にも空港近くに記念館を造る構想が打ち出されたが、いずれも頓挫。リーの父の故郷、中国広東省順徳市には08年までに複数の記念館が完成し、「本家」の香港は先を越されている。
 設計公募には10月中旬の締め切りまでに約160の応募があった。今回は政府も観光名所にしようと意気込んでおり、ファンクラブ「李小龍会」の黄耀強(こう・ようきょう)会長は「リーは香港を世界に知らしめた魅力あふれる人物。今度こそ計画がうまくいくことを願っている」と話している。(共同)

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2009年10月26日のニュース