私たちは頑張るインディーズです

[ 2009年10月25日 06:00 ]

木村至信バンドのベース、塩沢タモツ

 自ら山を下りても結果を出すことができた。新曲「Wonderful―Days」がBS朝日の人気番組「結婚までの1週間」の09年度エンディング曲に起用されたのだ。大手事務所に所属するアーティストらと競合の末、エンディングテーマに採用された。

 「(エンディング曲に決まってから)まだ決定権を持つ番組のプロデューサーとは一度もお会いしたことがない。面接も演奏もなし。純粋に曲を気に入ってもらえた。これってかっこよくないですか!逆に顔がなくてよかったかもしれませんが(笑)」

 自分たちの力で勝負できた。それはメジャーの経験とインディーズで培った力が融合し、生まれた楽曲が認められたということ。これが自信につながっている。だから木村は胸を張って言う。

 「頑張るインディーズなんですよ、私たちは。これでいいんだよ、インディーズっていう」

 いまは3人で活動している。だが、選択肢の一つとして事務所に戻ることも考えている。音楽面はもちろん、衣装、立居振舞まですべてに注文がついていた以前の「キムシノバンド」から確実に成長した姿を、今度は見せることができる手応えはある。

 事務所に戻ったとしたら、バンドのスタイルを貫くために必要なこと。それは「足りない力を借りる」ことだ。

 「私たちは音楽を作るバカでしかない。それを広めていく効率のよさだったり、いい術があるのだったら、知恵を貸して下さいと頼みます。インディーズは、そういう形で事務所と融合していけば、インディーズそのものの立ち位置が上がるんだと思います。バンドを愛してくれる必要な人に出会って、知恵を貸していただきながらインディーズはインディーズの枠を超えていくから、あんまりバタバタしなくなりました」

 「若い世代に何かを伝えるつもりはないんですよ。ライバルですから。当然じゃないですか!平成生まれのバンドマンたちと競っていきます。出てくる杭より、高く伸びればいいんです」

  多くの経験を積んで成熟し、力をつけ、結果を残した。それでも成長を止めることはない。
 

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2009年10月25日のニュース