小雪 銀幕初主演は少年との“純愛物語”

[ 2008年10月10日 06:00 ]

 女優の小雪(31)が09年公開の映画「信さん」(監督平山秀幸)で銀幕初主演することになった。原作は辻内智貴氏(52)の同名小説。炭鉱の町を舞台に、小雪演じるバツイチの女性と20歳年下の少年、信さん(石田卓也)の“純愛”を軸に描く。撮影は福岡県田川市を中心に全編オールロケで進行中だ。

 「信さん」の舞台は、1960年代の福岡の炭鉱町。東京で離婚した30歳の美智代(小雪)が、一人息子を連れて故郷の福岡に帰るところから始まる。
 タイトルにもなっている“信さん”こと信一は、美智代の息子の同級生。少年期を小林廉(11)、青年期を石田卓也(21)が演じる。義理の両親から疎まれ、荒れた行動をとる地元のガキ大将的存在だったものの、美智代と出会い心を開いていく。
 2人の年齢差は20歳。男女の仲にはならないが、信さんが実家から大量の干し柿をくすねて美智代の家にこっそり届けたり、美智代の胸元を見てどきどきする純粋な恋心が描かれる。独り身の美智代も信さんを心のよりどころとして意識するようになり、物語は予想もつかない結末へと向かう。
 メガホンを取る平山監督は、98年の「愛を乞うひと」で国内の映画賞を総なめにしたほか、モントリオール国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。小雪の起用理由について「一見日本人離れしているようで、全身から日本人的な情感があふれ出ている数少ない女優。どう炭鉱の町にたたずむのか楽しみ」と語る。
 撮影は9月中旬からスタート。トタン屋根の家並みが残っている福岡県田川市など、九州各地でロケ。炭鉱のシーンは現在も機能している長崎・池島炭鉱で撮影し、本物のトロッコを使用する。
 小雪は、共演する子役たちが集中力を切らさないように声をかけて励ますなど、主演としてのリーダーシップを発揮。「平山監督の和やかな空気感の中、可愛い子供たちと一緒に楽しく撮影をさせていただいています。監督独特の世界観がどのような仕上がりになるのか今からとても楽しみ」と話している。

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2008年10月10日のニュース