ソフトB倉野1軍投手コーチ “メジャー式”で、はい上がれ!! 即戦力新人4投手にハッパ

[ 2024年1月29日 06:00 ]

ブルペン投球するソフトバンク・岩井(撮影・岡田 丈靖)

 ソフトバンクの倉野信次1軍投手コーチ兼ヘッドコーディネーター(49)が28日、新人投手にはい上がれと指令を出した。福岡県筑後市のファーム施設で新人合同自主トレを視察し、大学・社会人出身の新人4投手を今春キャンプでB組以下のスタートとした理由を教育の一環だと説明。ハングリー精神を養ってA組に昇格してこいと期待をかけた。

 倉野コーチは「A組ゼロ」の理由を当たり前だと言わんばかりに説明した。昨秋ドラフトで獲得した大学・社会人の4投手はいずれも主力中心のA組に入れなかった。即戦力候補として獲得しながらB組以下のスタートとした決定について「A組しか知らないと、それが当たり前になる。それは違うんじゃないかと思う。A組とB組では待遇が違ってくる。B組を経験して、そこを感じてもらいたい」と話した。

 ヒントになったのは大リーグの育成システムだ。倉野コーチは22年から米国でコーチ武者修行を始め、昨年はレンジャーズ傘下マイナーリーグの投手育成コーチを務めた。「15億円のドラフト1位ですらルーキーリーグから始まる。みんな一律下から始まって上がっていくのを目の当たりにして、なるほどなと思った。それぞれの環境を知った上で1軍の良さを知ってもらった方が精神的な成長には絶対につながる」と力説した。

 B組でハングリー精神を養い、キャンプの早い段階でA組に昇格する選手が現れることを期待している。「実力がある選手は早いうちにA組に上がってくる。評価が高い場合はすぐに入れ替える。それは選手たちに周知する」。ドラフト2位の岩井(名城大)ら4投手がはい上がってくることを期待した。

 さらに倉野コーチは西武からFAで獲得した山川の人的補償として移籍した甲斐野の穴を埋めるセットアッパーについて「むしろ他の選手への期待の方が大きい」と前向きに話し、「又吉、尾形に期待している」と両右腕の名前を挙げた。昨季46試合に登板した甲斐野が抜けたことは痛手だが、キャンプで競争を促しながらブルペンを再強化していく。

 新戦力発掘、ブルペン強化、さらに最大の課題である先発の強化と課題は山積みだが、正面から向き合って投手王国の再建を目指していく。 (森 寛一)

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