ソフトバンク・中村晃 2024年は外野も任せなさい 山川加入でも動じない「打つ方でしっかり成績を…」

[ 2024年1月24日 05:00 ]

自主トレを公開し、ノックを受けるソフトバンク・中村晃
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 一塁&外野兼任OK――。ソフトバンクの中村晃外野手(34)が23日、福岡市内での合同自主トレを公開した。西武からフリーエージェント(FA)で加入した山川穂高内野手(32)は、一塁での起用が濃厚。同位置で4年連続ゴールデングラブ賞獲得の名手のライバルとなるが、外野との兼務をクールに主張した。また、14年以来2度目の打撃タイトルとなる最多安打に向けても強いこだわりを示した。

 午前9時過ぎから福岡市内のグラウンドで練習が公開されるも、外気温は1度前後。すぐに室内練習場に切り替わった。ただ、中村晃はオレンジ色のトレーナー一枚でバットを手に熱気はムンムン。真夏の代名詞「TUBE」の名曲集が大音量で流れる中で徹底的に打ち続けた。

 「野手は打たないと、出られない。打つ量をしっかりとこなしています。(キャンプまで)1週間くらいですけど打つ時間は多くなるのかなと思います」

 真新しい一塁ミットでさばいた守備ノックは33本。一方、白球を打ち込んだのはその4倍超の148スイングだった。右腕だけでのティー打撃19球に始まり、両手強振ティーを19球、打撃マシン78球、打撃投手の球を32スイング。「まあ70%くらいですかね」。納得いくまでバットを振った。

 昨季は136試合に出場し、一塁手として4年連続でゴールデンクラブ賞を獲得した中村晃だが、今季は強力なライバルが立ちはだかる。西武から山川がFAで加入し、代わってその定位置に就くことが濃厚となっている。それでも「試合に出られるところで、というのが僕の持ち味」と動じることなく、一塁への執着がないことを強調した。

 「(一塁を譲れない)その気持ちもあるけど、もともと外野もファーストも、というタイプなので。絶対にファーストという感じではない。打つ方でしっかり成績を残して守備は守備で別物として考えていきたい」

 出場への鍵とみる打撃復活への思いは強い。照準を定めるのが14年に176安打で獲得して以来となる最多安打のタイトルだ。同年オフに背番号「60」から現在の「7」に変更してからは遠ざかる。昨季は35歳の柳田が163安打で獲得。中村晃も5年ぶりに140本台に到達した。「マシにはなったかな。動作が少なくシンプルに打てるようになっている」。復調に手応えがあるからこそ、高卒プロ17年目、柳田と同じ35歳シーズンに再挑戦する。

 選手4人の少数精鋭「TEAM AKIRA」には1軍打撃投手2人がスタンバイする。「結構、ぜいたくに打たせてもらってます。実戦で結果を出していきたいですね」。打てばおのずと守備位置は決まるだろう。これぞ、渋い打撃職人としてのさりげない主張だ。 (井上 満夫)

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