楽天・銀次 引退で「アンバサダー」就任へ 「構想外」から熟考の末 23日「ファン感」セレモニー

[ 2023年11月22日 05:15 ]

13年、日本シリーズを制し喜ぶ銀次(中央)
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 楽天の銀次内野手(35)が今季限りでの現役引退を決断したことが21日、分かった。今季終了後に球団から来季構想外を伝えられフロント入りを打診されていた。今後は岩手出身の経歴を生かして東北全土に野球の魅力を伝える「アンバサダー」となる予定だ。

 「みちのくの安打製造機」がバットを置く。岩手県普代村出身で13年に打率・317で球団初のリーグ優勝&日本一に大きく貢献。日本一の瞬間は涙を流して当時の星野仙一監督に抱きつき、東日本大震災から復興途上の東北に感動を届けた。その後も主力として活躍し、出場機会が減った近年も代打で存在を示し、生え抜きでは最多の通算1239安打。9月下旬に1軍に初昇格し同25日の日本ハム戦で代打で放った決勝適時打が、現役最後の安打となった。

 プロの世界で20年間プレーすることが目標だった。だからこそ構想外を告げられた直後に「まだまだやれる自信がある」と話していたが、熟考の末にユニホームを脱ぐ決断に至った。東北のファンから絶大な人気を誇る功労者で、球団は東北地方の野球振興の発展に寄与してほしいと考え「アンバサダー」の役職を用意。イベントへの参加など、さまざまな活動を通じてチームとファンの架け橋になることが期待される。将来的には指導者に転身する可能性もある。

 きょう22日には引退会見を開き、あす23日に行われる毎年恒例の「ファン感謝祭」ではセレモニーも予定されている。18年間の在籍期間は球団史上最長。愛するファンに見守られながら、東北とともに歩んだプロ野球生活に別れを告げる。

 ◇銀次(本名赤見内銀次=あかみない・ぎんじ)1988年(昭63)2月24日生まれ、岩手県出身の35歳。盛岡中央から05年高校生ドラフト3巡目で楽天入団。13年は打率・317で球団初のリーグVと日本一に貢献。19年6月9日中日戦では楽天生え抜き選手初の通算1000安打を記録、同年8月23日西武戦では通算1000試合出場を達成した。14、17年ベストナイン、17年ゴールデングラブ賞。1メートル74、78キロ。右投げ左打ち。

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