大谷翔平 28年ロス五輪出られる? メジャーの主力参加をWBSC会長が明言 これまでは消極的姿勢も

[ 2023年10月14日 03:00 ]

大谷翔平が五輪の舞台に?
Photo By スポニチ

 「Ohtani」が五輪の舞台に――。国際オリンピック委員会(IOC)は13日、インド・ムンバイでの理事会で28年ロサンゼルス五輪組織委員会から追加競技として提案された野球・ソフトボールなど5競技を16日の総会に諮ることを承認した。

 これを受けて世界野球ソフトボール連盟(WBSC)のリカルド・フラッカリ会長(74)は、大リーグ側からトップ選手参加確約の文書を受け取ったと明言。実現すれば、エンゼルス・大谷翔平投手(29)の五輪参加も可能になる。

 あの興奮が五輪でよみがえる。3月の米国とのWBC決勝。1点リードの9回に泥だらけのユニホームの大谷がマウンドに上がり、エンゼルスのチームメートでMVP3度のトラウトを、空振り三振に仕留めて世界一を決めた。帽子を投げる大谷を中心にしたマイアミの歓喜。そんなシーンが、5年後の夏にロサンゼルスで再現されるかもしれない。

 21年東京五輪以来、2大会ぶりの野球・ソフトボール競技の復活へ。この日のIOC理事会で、追加競技として16日の総会に諮ることが決定。過去、総会に諮られた開催都市が提案した追加競技は全て採用されており、復活はほぼ確実になった。これを受けWBSCのフラッカリ会長が現地で取材対応。28年五輪での野球復活の場合、大リーグ側からトップ選手の参加を確約する文書を受け取っていると明かした。選手会とも合意しているといい、実現すれば五輪史上初めてメジャーリーガーの参戦が実現する。

 WBCと違い、これまで米国は五輪野球競技ではマイナー選手中心にチーム編成していた。侍ジャパンが金メダルに輝いた21年東京五輪も、マイナー選手中心。トップ選手参加には消極的な姿勢を貫いていたが、ロサンゼルス五輪は96年アトランタ以来32年ぶりの米国開催となる。IOCのトーマス・バッハ会長は、今回の追加候補5競技に「米国のスポーツ文化に完全に沿ったものだ。世界に米国を象徴する競技を紹介するのと同時に、国際的なスポーツを米国に持ってくることができる」と強調。野球は米国で「ナショナル・パスタイム(国民的娯楽)」と称されており、NBA選手が参加したバスケットボールのような、メジャートップ選手による「ドリームチーム」結成の可能性がある。

 実現すれば、大谷らメジャーで活躍する日本選手の出場も可能になる。今オフ、ポスティングでのメジャー移籍の可能性があるオリックス・山本ら、今後米国移籍する選手の出場にも道が開ける。

 ロサンゼルス五輪は28年7月14~30日に開催予定。トップ選手参加なら公式戦中断などの措置が必要で、越えるべきハードルは残されている。フラッカリ会長が言う「確約」がどのように実行されるか、注目が集まる。

 ▽今年3月の第5回WBC侍ジャパン メジャー組はダルビッシュ、大谷、吉田、初の日系侍となったヌートバーの4選手が出場。1次ラウンド(東京ドーム)を4戦全勝のB組1位で通過すると、イタリアとの準々決勝(同)は9―3で快勝。米マイアミでの準決勝・メキシコ戦は9回に村上がサヨナラ打し、6―5で劇的勝利。米国との決勝は村上、岡本和がアベック弾。9回に大谷が救援登板し、最後はトラウトを空振り三振に仕留め、3―2で3大会ぶりの優勝を決めた。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年10月13日のニュース