巨人・山崎伊織　東海大先輩・原監督のラスト試合でプロ初完封＆2桁勝利

セ・リーグ   巨人1―0DeNA （ 2023年10月4日    東京D ）

＜巨・D＞完封し大城（右）と抱き合う山崎伊（撮影・西尾大助）
Photo By スポニチ

　大先輩へ贈る白星だった。9回2死一、二塁。巨人の山崎伊が、この日最速タイの152キロ直球で代打・藤田を空振り三振。わずか2安打。プロ3年目で初めての完封勝利＆2桁勝利を手にした。

　「9勝で終わるのと10勝で終わるのは凄い違いだと思う。勝てて素直にうれしい」

　8月12日のDeNA戦での9勝目以降6試合勝ち星なし。2度の8回1失点も、援護なく完投負けを喫した。だが、母校・東海大の先輩でもある原監督の最後の試合を1―0完封で飾り、7度目の正直を果たした。今季12球団最短タイの2時間6分で片付け、敗れれば3年連続負け越しは球団史上初という危機も救ってみせた。

　今春キャンプの第1クール。コンディション不良で離脱した際、「全力で投げられないような人は1軍にいる必要はない。そんなに甘い世界ではない」と猛烈なハッパをかけられた。その指揮官に「長くジャイアンツでやってこられた凄い方。来年優勝して“優勝しました”と言えるように頑張りたい」と誓った。恩返しは始まったばかりだ。（花里　雄太）